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無音の令嬢  作者: お狐
1章 幼女が気張る!
11/48

話し合い

すこーしだけ、長くなってしまいました。

すみませんー!

さて、やってきました!王宮に!


ついてきてくれたのはハルだけという、なんとも悲しい感じですけど、新しい生活の始まりです!


やっと、ブランシェット公爵家から解放されたのですから!もっと自由に生きる(滅ぼす)べきですよね!




などと、現実逃避していましたが、私は絶賛メイドさん達にもみくちゃにされ中です。


「きゃあ!なんてお可愛らしい!」


「こちらのドレスも良く似合いますが、そちらのものも!なんて、お可愛らしい!」


「………!」


こんなに身体中手入れされて、綺麗な格好をするのが怖い!前世でも、こんなに着飾ったことないし!今世では、そこらの村人と変わらなかったし!なんかもう……つらい!



「さぁ、出来ましたよ!陛下と王太子殿下が執務室でお待ちとのことです。」


(こくり。)


やっと、終わったぁ。毎日これをやるわけではないことを祈っておきましょう。切実に。






ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー






私はハルと合流し、執務室に到着して、入室したところ、本気(ガチ)の歓迎を受け、死ぬほど驚いています。


恐縮で死にそう。


「なんと!とても美しくなったな!これほどの美姫を放っておくなど、公爵家はどうかしていたのではないのか!?」


「同感です!父上!美しいとは思っていましたが、ここまでとは……!」


などと、褒めまくりです。怖い。


たしかに(ライラ)は化粧映えする顔なので(隠れてメイクして遊んでました。(ライラ)ごめん!)、メイドさん(プロ)にメイクされた私は相当な美人でしょうが。



「こほんっ。騒ぎすぎたな。……今日来てもらったのはこれからライラ嬢がどのように生活をしていきたいか、ということを話し合うためだ。」


「そうでした!……ライラ嬢はどうしたいですか?」


紙を手渡されながら聞かれても……普通に困ります。


どのような答えが正しいのかわかりませんが、取り敢えず馬鹿正直に私の考えを書いてしまいましょうか。



『私はソレイユ孤児院に入り、将来的に冒険者を目指したいと思っています。』



「っ!ライラ嬢。遠慮は要らないよ。ここには君を虐げる人なんて居ないんだ。だから、したいと思うことを言っていいんだよ?」



いや、王子様。これが私のしたいことなのですが。

確かに、普通の令嬢だったら王子に近づけて、王宮に住めるなんて、素晴らしいシンデレラストーリーで憧れるかもしれないけど、私は庶民派貴族なので!



『いえ、王族の方々のお手を煩わせることは出来ません。それに、私は広い世界を見て回り、色々な人々と触れ合ってみたいのです。』



中々いい返答だったんじゃない!これなら、王族を立てつつ、私の正直な希望だった伝わるはず!



「……っっ!手を煩わせるだなんて!そんなことない!僕は君に……!いや、なんでもない。」


「リュカよ。落ち着きなさい。……ライラ嬢。リュカは本当に君が気に入っているみたいなんだ。だから、そうだな。君が学園を卒業するまで王宮に住まえばいい。この間の報告書を見るに、君は優秀なようだからな。リュカと競い、日々精進してくれればそれでいい。どうだ?中々いい条件だろう?」



ふぅむ。なるほど。玉を磨くための捨て石になってほしいという訳か。


それと、学問を修め、将来選べる道を増やしてやろうというお心遣いかな。


ありがたいね。確かにとてもいい条件だ。しかし、



『ありがたい言葉にございます。』



「そうか!受け入れてくれるか!」



『はい。しかしながら、私はブランシェット公爵家という後ろ盾はもう有りません。メイドのような雑用もさせて頂きたいのです。』



「そんなことしなくていいんだ!私たちは君にそんなことは求めていない!」


「ふぅむ。………それならば、そうしてもらおう。」


「っな!何故ですか!父上!」



『ありがたいお言葉。お心遣いに感謝申し上げます。』



「どうやら、今のところライラ嬢の方がリュカよりも頭はキレるようだな。リュカ。頭を冷やしてもう一度考えてみなさい。……ライラ嬢。これで大体のことは決まった。細かいことは後で知らせるから下がっていいぞ。」


(ペコリ)






はぁ。どうにか庶民になりたいんですアピールと、令嬢方への「ライバルじゃないよ!」アピールができたかしら。


でも、勉強できて、魔法も学べるならすっごくいい機会ね!



私!頑張った!!


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