第3話「赫怒」
お久しぶりの更新です。
お楽しみください。
僕は。
僕は嫌だったんだ。
誰かと比べられることが。
何かから差別される事が。
母親より弱いなんて、そんな事実が嫌だった。
僕は心の底から怒りの炎が燃え上がっていくのを全身で感じていた。それと同時に、それまでに感じたことのない力が湧き上がってきた。
声にならない怒りを、目の前のレンにぶつけてやろうと僕は兵士の血に塗れた地面を蹴り、空中へと飛び上がった。
「ッ!そんな事、できる…?流石、アサシン…。でも、私の方、上…」
そういうと僕の腕を片足で受け止め、弾き返した。
弾き返され地面に転がる僕。
そこで咄嗟に地面に落ちている剣を拾い、体制を整え再び向かっていった。
僕は剣を振り上げ、レンに向かって振り下ろした。
「またそれ?もう効かない…」
僕は剣に夢中になっているレンの足元に周り込み、懐の短剣で足を斬りつけた。
「グッ…!母親に負けてる3流の癖に…」
「うるさい!!僕は3流でもないしあんな奴に負けてもない!!これ以上馬鹿にするなら僕は本気でお前を殺すぞ!!」
「き、今日のところは私帰る。次は、こういかない…」
□■
レンも去り、漸く広場にも静寂が訪れた。
足元には死屍と化した兵士たち。赤く染まった地面。そして、傷だらけの自分が立っていた。
家の方から王様とアクロが走ってくる。
「ネジくーん!大丈夫…って、傷だらけだよ!?大丈夫じゃないね!?」
「ネジ!とりあえず帰ってバンソーコーだバンソーコー!」
王様とアクロに両脇を抱えられ、僕は帰路につくこととなった。
謎の男・レン、そして、僕の母親との関わりを仄めかしてきたのはどういう狙いがあるのだろうか。
そんな事をぼんやりと考えながら、僕は意識を失っていくのだった。
第3話「赫怒」、如何でしたでしょうか。
不慣れなアクションシーン、そして久しぶりの更新という事で、感覚を取り戻すのに時間がかかりましたが、何とか今回も書き上げることが出来ました。
次回は更新日時も内容も何も決まっていませんが、例によって不定期になりますので、更新した際はどうぞよろしくお願いします。
今回も読んで下さり、ありがとうございました。