叶わない約束、叶えたい夢
イサ「しなければならないことがあるのに、何をすればいいのかわからないんだ」
ヒメナ「そういう時は『何をするか』ではなく、『何ができるか』を考えるんデスヨ」
イサ「何ができるか?」
ヒメナ「ハイ! 小さなことでもずっと信じて続けていれば、それはいつしか大きな力になるはずデス」
イサ「……お前、たまに良いことを言うよな」
ヒメナ「『たまに』は余計デス!」
翌朝、もやもやとした気分を残したまま目を覚ますと、ヒメナの姿が消えていた。
慌ててベッドから飛び起きたが、ヒメナの使っていたベッド脇に荷物が置きっぱなしになっているのを見つけ、ほっと一息つく。
トイレにでも行っているのかと思い、しばらく待ってみたが、ヒメナが戻って来る気配はない。
――荷物はあるからそのうち戻って来るとは思うのだが。
だがこれまでの経験上、ヒメナを野放しにすると何かしら問題を起こした挙げ句、結局俺も巻き込まれることになるのは目に見えている。
しばし考え込んだ後、俺は身支度を整え、フードを目深に被ると、鍵を持って部屋を出た。
ぎしぎしと軋む短い廊下を進んで行くと、受付の側にあるドアが開き、昨日のふくよかな中年女性が顔を出した。
おそらく俺の足音が聞こえたのだろう。
「おはよう! 2人揃って早いね。あいにくまだ朝食の準備ができてないんだよ。少し待っててくれるかい?」
そう言って、中年女性はすぐ奥に引っ込もうとしたが、その台詞のある部分に引っかかった俺は慌てて彼女を呼び止めた。
「待ってくれ! 『2人揃って』ということはヒメナ……俺の連れを今朝見かけたということか?」
俺の呼びかけに中年女性が振り返り、記憶を遡るように手を頬にあてて考え込む。
「たしか……15分~20分くらい前だったと思うけど、さっきアンタにしたように挨拶して、朝食はまだ食べられないって言ったら、それなら少し散歩して来るって言って出て行ったよ」
「そうか。それなら俺も少し外を見て来るとしよう。手間を取らせたな」
「それじゃあ、2人が戻って来る頃には朝食の用意をばっちり整えておくからね」
宿屋の中年女性に見送られながら、俺はカズン町の探索に出かけた。
顔に当たる風はまだ冷たく、朝の匂いを孕んでいる。
それでも町にはちらほらと人影が見え、大人が朝の準備で内と外を忙しく動いている横で、子ども達は数人で集まって地面に何かを書いている。
通りすがりに地面を見ると、いくつかの薬草の名前が書いてあった。
――昨日も思ったが、この町の子どもは本当に勉強熱心だな。
そう感心して、そのまま子ども達の傍を通り過ぎようとした時、地面に書かれたある人名が目に入った。
見間違いかと思い、もう一度しっかり見直したが、やはり間違いではない。
「なんか用?」
地面を凝視する俺を訝しく思ったのか、この輪の中で一番年長と思われる10歳くらいの少年が先に声を掛けてきた。
その少年の一言で、その場にいた子ども達の視線が一斉に俺へと向けられる。
好奇心と警戒心の混ざった視線を浴び、居心地の悪さを覚えながらも、俺は地面に書かれたある人名を指差した。
「これを書いたのは誰だ?」
「誰って、書いてあるじゃん。ヒメナ……ヒメ姉だよ」
『なんでそんなこともわからないの?』と言いたげに少年があっさりと答える。
「何? あんたヒメ姉に用があんの?」
「……一応確認するが、その『ヒメ姉』っていうのは、この町の人間ではないんだよな?」
「違うよ。さっき会ったばっかり」
さっき会ったばかりで、もうそんな呼び方をするのか。
子ども達の順応性が高いのか、ヒメナの立ち回りが上手いのか。
まあ、今はそんなことどうでもいい。
「この名前を書いたのがヒメナ本人なら、なんでこの場にいないんだ?」
「ついさっきどっか行っちゃったんだよ。一通り書いて満足したから散歩の続きをするって言って」
そう言って少年が文字の書かれた地面を指差した。
少年の指差した地面には、さっき見つけた『ヒメナ』という名前以外にも複数の名前が書かれていた。
人数的に、おそらくこの場にいる子ども達の名前なのだろう。
その中にひとつ、明らかにここにいる子ども達の名前とは違う名前が混ざってあった。
「……『イサ』?」
「それはヒメ姉が一緒に旅をしている人の名前だってさ」
俺の呟きに、少年がわざわざ説明を加える。
そして、自分の言葉で何か閃いたらしく、そのまま俺に問いかけてきた。
「あんた、もしかして『イサ』?」
「……そうだが」
少年の問いかけを否定する理由がなかったため、俺は素直に答えた。
その瞬間、子ども達の間から、わっと歓声が沸く。
「ヒメ姉の言ったとおりだ!」
「なんかえらそーだ!」
「でも話してみると意外とそーでもない!」
「すなおだ! すなお!!」
この後も子ども達はヒメナが吹き込んだらしき俺の噂をめいめい並べ立てると、ようやく騒ぐのを止めた。
そのタイミングを逃すまいと、俺は子ども達が次の話題で盛り上がる前に口火を切る。
「それで、ヒメナはどの方角に行ったんだ?」
普段と変わりなく言ったつもりだったが、散々自分の悪口を聞かされて苛ついていた気持ちが滲んでいたらしく、年長の少年が俺の問いに答えた後で、さり気なくフォローを入れる。
「ヒメ姉はさ、別にあんたの悪口を言ってたわけじゃないよ。むしろ自慢してたよ。読み書きできなかった自分に文字を教えてくれた、すっごく優しい人だって。だからさ、ちょっと口が滑ったことは大目に見てあげてよ」
最後の一言で前半部分のフォローが台無しになっている気がするが、それについては何も触れず、大目に見ることを約束して、子ども達と別れた。
年長の少年に教えられた方角に進んで行くと、町外れまで来てしまった。
その先には、簡単な短い柵で囲まれた空間の中に、大小様々な石が一定の間隔をあけて置かれているのが見える。
おそらくカズン町の墓地なのだろう。
俺はどこかでヒメナとすれ違ったのかと思い、町の方へ引き返そうとしたが、墓地に人影を見つけ、そのまま進むことにした。
何かヒメナの目撃情報が得られるかもしれないと思って。
近づくごとに、人影がはっきりとしてくる。
どうやら墓地にいるのは、女のようだ。
いや、女というよりは少女というほうがふさわしい。
早朝だからなのか、それともここが墓地という性質上なのか、凛とした冷たい空気が辺りを包み込んでいる。
その冷涼な空気の中心で、少女がゆっくりとこちらを向く。
栗色の髪が風に揺られ、焦げ茶色の瞳が歩み寄ってくる俺を見つめる。
そして少女の唇が動いた。
「あれ? イサじゃあないデスか」
もはや聞き間違えようがないほど、よく耳になじんだ声が俺の名を呼ぶ。
それに応えるように、俺は目の前にいる少女の名を口にした。
「ヒメナ」
名前を呼ばれたヒメナは、周囲をまとっていた凛とした空気を、例ののほほ~んとした笑顔で打ち砕いてから、俺に話しかけてきた。
「どうしてこんな所にいるんデスか? あっ、もしかしてヒメナさんのことを捜しに来たんデスか? もぅ、イサったら寂しがり屋さんなんですカラ」
「……」
「ぎぃやぁ!」
不意を突かれ、思い切り頭を握り締められたヒメナの悲鳴が朝の静寂を切り裂いた。
「い、いきなり何をするんデスか!」
解放された頭を両手で庇いながら、ヒメナが俺を睨みつける。
だが、そんなヒメナの恨みがましい視線なぞ、俺にとっては痛くも痒くもない。
俺はしれっと、文句を言うヒメナに動機を告げた。
「お前のしたり顔を見たら、なんだか無性に腹が立ったからだ」
「えっ!? ヒメナさん、八つ当たりされたんデスか?」
その後「理不尽デス!」「こんなにぎゅうぎゅう握り締めて、ヒメナさんの頭が変形したらどう責任取ってくれるんデスか!?」などとぶぅぶぅ文句を言うヒメナの頭をさらに強く掴み、ようやく静かになった所で本題に戻った。
「こんな所で何をやっていたんだ?」
「何って、……別にただ墓石に刻まれた名前を見てただけデスよ」
そう言うとヒメナは、俺から視線を外し、一番近くの墓石の前に座り込んだ。
そして先程とは打って変わって、真剣な眼差しで誰かの墓石を見つめる。
再度、この場を凛とした冷たい空気が支配した。
「知り合いの墓なのか?」
来たことのない町に知り合いなんていないだろうとは思ったが、ヒメナの醸し出す空気が俺にそんな馬鹿げた質問をさせる。
そんな俺の愚問にヒメナが墓石から視線を外さずに答える。
「違いマスよ。この町に知り合いなんていませんし。……ただこの町の墓石には、みんなちゃんと名前が刻まれてるなァと思って見てただけデス」
ヒメナが感慨深げに指先で墓石に刻まれた文字をゆっくりなぞる。
しかし、俺にはヒメナの真意がわからない。
一般的に墓石には故人の名前と生没年が刻まれるのが普通だ。
それなのにヒメナは何故、その当たり前のことに感動しているのかが、俺にはどうしても理解できなかった。
「イサは知ってマスか?」
墓石の前に座り込んだまま、ヒメナが振り向き俺に話しかけてきた。
座ったままで、立っている俺と目を合わせるのは首が大変そうだったが、ヒメナはそんなこと気にした様子もなく話を続ける。
「墓石の文字は、亡くなった人の家族が故人を想って、一文字ずつ心を込めて刻むんデス。親戚や恋人や友人が刻む場合もあるんですケド、家族がいる場合はよっぽどのことがない限り、家族が刻むのが普通なんデス」
ヒメナが真剣な眼差しで俺を見つめる。
しばらく見つめ合った後、再度ヒメナが口を開く。
「だけど……、ヒメナさんは刻めませんでした」
ぱっと視線を逸らし、ヒメナが俯く。
そして俺に背を向けるように、顔を誰かの墓石へと向けた。
「ヒメナさんがたった一人きりの家族だったのに! ……それなのに!」
涙で震える声を奮い立たせるように、ヒメナが語気を強める。
おそらくヒメナは、すでに亡くなった育ての親のことを言っているのだろう。
読み書きができないヒメナは、どんな気持ちで、家族の墓石に第三者が文字を刻む光景を眺めていたのだろうか?
今になって、ようやく俺は字を教えてやると言った時のヒメナの輝くような笑顔の意味と、読み書きできるようになるという夢が叶ったと喜ぶヒメナの言葉の重みを実感した。
これまでに、いったいどれほどの想いをその小さな体に詰め込んできたのかを知った。
俺は小さく震える背中に何か声を掛けてやりたかった。
しかし、掛けるべき言葉が見つからず、何度も手を伸ばしては引き戻す。
結局俺は、静かな嗚咽の響く墓地に佇んでいることしかできなかった。
それから長いような短い時間が経過し、墓石の前に座り込んでいたヒメナがこっそり涙を拭い立ち上がった。
「スミマセン。朝っぱらからしんみりさせてしまいましたネ」
振り向いたヒメナの顔は微笑んでいたが、少し目が赤くなっていた。
「墓石を見ていたら、少し昔のことを思い出してしまいまして……。今ならこの手で名前を刻んであげられるのになァと思ったら、なんだか色々なものがこみ上げてきて、止まらなくて……」
ヒメナが微笑を浮かべたまま、目を伏せて淡々と話す。
その様子がとても悲しげで、俺は思わず訊かずにはいられなかった。
「後悔しているのか?」
「…………後悔はしていまセン」
ヒメナは、まさか問いかけられるとは思っていなかったようで、一瞬戸惑いの表情を見せたが、すぐにきっぱりと迷いなく言い切った。
「あの時はまだヒメナさんも幼かったデスし、もし字が書けたとしてもきっと1人では名前なんて刻めなかったと思いマス。大切な人の墓石を無記名のままにするよりは、村の人に刻んでもらったほうがずっといいデス」
それに……とヒメナが笑ってみせる。
「『どんなに後悔しても過ぎ去った時間は戻って来ない。いつまでも取り戻せない過去を嘆くより、今この瞬間、元気で生きていられる幸運を喜びなさい』って言われたんデス。だから、ヒメナさんは後悔なんてしていまセン。……ただそれでも、読み書きができなくて悔しい。家族の名前を墓石に刻めなくて悲しいって思った記憶は、きっと一生忘れないと思いマス」
後悔はしていない。
だけど、その時の思いは一生忘れない。
その言葉で、俺は昨日学校のことについて話している時、最後にヒメナが口を尖らせて言ったあることを思い出した。
『学校に行ける子どもが増えたら、ヒメナさんのような思いをする子どもが減るんじゃあないかなァと思っただけデス』
あの言葉は、そういう思いで出た言葉だったのか。
読み書きができていたら、家族が亡くなった時に字が書けないと悔しい思いをすることもない。
読み書きができていたら、たとえ幼くても一文字くらいは自分の手で家族の名前を刻めたかもしれない。
そしたら、心の傷も少なくて済んだかもしれない。
そういう気持ちが、あの言葉には含まれていたのか。
文字がわからないということは、俺が考えていた以上に辛く、酷なことだったのだと今なら理解できる。
「……なあ、ヒメナ」
俺は悲しそうに笑うヒメナに呼びかけた。
「昨日、学校のことについて話し合ったのを覚えているか?」
「ハイ。覚えてますヨ」
「それなら、ヒメナの案に俺がけちをつけたことも覚えているな?」
「もちろん覚えてますケド、それが何か?」
いきなり話題を変えられて、少々困惑気味のヒメナに、俺は確認するようにゆっくりと語った。
「もし、俺が提示した財源とかの諸々の問題が解消されて、学校で食事を提供することができたとしたら、少なくとも今よりは学校に通えず、読み書きができなくて悔しいと墓石の前で泣く子どもの数は減ると思うか?」
実際、すべての学校で食事を出すなんてことは、現実的ではない。
それでも数分考えただけで、簡単に却下していいような物ではなかったのだ。
もし却下するにしても、十分に検討を重ねて、それでも駄目なら何か代替え案を出さなければならないくらい重要な問題だったのだ。
「……そうデスね。実際にやってみなければわかりませんケド、もしそうなったら素敵だと思いマス」
ヒメナは、俺が遠回しに励まそうとしていると思ったらしく、無理に元気よく笑ってみせる。
「いつか、ヒメナさんの思い描いた夢が現実になったら、みんな今よりももっと幸せになれますヨ。……きっと」
遠く、やってくるかもわからない未来を見つめながら、ヒメナが夢心地で答える。
その表情を見ていると、どうにかして叶えてやりたいと思う。
いや、叶えなければならないんだ。
ヒメナと、この国の現在と未来の子ども達のために――。
「叶うといいな」
俺の正体を知らないヒメナには、そう言うのが精一杯だった。
それでもヒメナはその言葉だけで、嬉しそうに微笑んだ。
「……そろそろ宿屋へ戻りましょうか? もう朝食の支度もできてると思いマスし」
いつもの笑顔でそう言うと、ヒメナが歩き出した。
どうやら、いつもの調子を取り戻したらしい。
そのことを嬉しく思いながら、先を歩くヒメナを追いかけようとしたところ、いきなりヒメナがくるりと振り返ってこう言った。
「そういえば、イサって家族はいるんデスか?」
「家族?」
突然の質問にヒメナの言葉をそのまま返す。
「ハイ、家族デス。…………あっ、言いたくないんでしたら、無理に答えなくてもいいデスヨ」
ヒメナが慌てて言葉を付け足す。
そういえば、ヒメナが俺個人のことについて訊いてきたのは初めてだな。
もしかしたら、ヒメナがこれまで何も訊いてこなかったのは、興味がないからではなく、俺に気を遣ってのことだったのか。
「別に答えたくないわけではない。そんなに気を遣うな」
「え? なんのことデスか?」
のほほ~んとした笑顔でとぼけてみせるヒメナに器のでかさを見た。
でも、だからこそヒメナが初めて訊いてきた俺個人のことを答えてやりたくなった。
「……家族はいない」
少し思案した後で、こう答えた。
俺の記憶は、誰かに連れられて魔王城に来た日から始まっている。
それ以前に、誰とどこで暮らしていたのかは覚えていない。
そんな俺が唯一家族と言えるような存在はリク・カイ・クウだけだ。
だが彼らは、あくまで魔王に仕えている存在。
俺が魔王だから傍らにいるだけで、俺自身のためではない。
それなのに、彼らを俺の家族だというのは憚られた。
「俺もヒメナと同じで天涯孤独の身の上だ」
「そう……だったんデスか」
俺の返答にヒメナがしょんぼりと俯く。
だがそれもわずかの間で、何か閃いたようにパッと顔を上げると、ヒメナが笑顔になる。
「それじゃあ、もしイサがヒメナさんより先に死んで、ほかに墓石に名前を刻んでくれるような人がいなければ、その時はヒメナさんがイサの名前を刻んであげますネ」
思いがけないヒメナの申し出に、俺は複雑な気持ちになる。
何故なら、俺の正式名はイサではないし、それに……魔王には墓がないからだ。
魔王が死ねば、その遺体は竜の谷に運ばれ、そこに棲む竜達の吐いた炎で骨まで残らず灼かれる。
そして遺灰は、竜の谷に吹く強い上昇気流にのって空へと昇っていき、大気となってこの国を見守り続ける。
それが、宿命。
しかし、そんなことをヒメナに告げられるはずもなく、俺は曖昧な笑みを浮かべながら、当たり障りのない言葉を返した。
「……そうか」
「『そうか』じゃあ、ありませんヨ! こういう時は『それならヒメナが先に死んだ場合は、俺がヒメナの名前を墓石に刻んでやるよ』くらい言うのが礼儀というものデス」
ヒメナが頬を膨らませて、ぶうたれる。
確かにヒメナの言う通り、互いに天涯孤独だとわかっているのならそういう流れになるのは必然だ。
だが俺の頭には、そんな考えが欠片も出て来なかった。
それはきっと、ヒメナが俺より先に死ぬはずはないと、頭のどこかで思っていたからだろう。
そして、その思いはきっと現実になる。
必ず。
「悪かった」
俺は素直にヒメナに詫びた。
続けて、約束した。
「もしヒメナが俺より先に死んだら、その時はヒメナの名を墓石に刻んでやる。約束する」
嘘はつきたくなかったが、俺は口を噤んだ。
真実を語らず、絶対に叶わない約束を口にした。
そのかわり、俺は心の中で何も知らず微笑むヒメナに誓った。
さっきヒメナが見た遠い未来の夢だけはきっと叶えてみせる、と。