我は似せ魔王?
【ザコ魔法視点】
あのニート勇者りおんとやら奴に少し心をえぐられてがっかりしている我だ。
あんな馬鹿そうな見た目をしていて…いったい何者なんだろう。
我のみぞおちには黒くもやもやした物体がきれいにぶっ刺さっている。(心情を表しております)
りおんはわれと違って剣を持って追った。
我も欲しいがお金がない。
魔王ルナの策略にはまりお金を巻き取られる毎日。
ルナはおカネを集めるのが好きで、お金のためならだいたい何でもするのだ。
けど……魔王同士だからって仲がいいわけじゃない。
我はアイツに文句を言いに行くたびに正論を言われ…論破され……
ルナは美人だぞ。
綺麗な長い白髪に住んだ紫色の目をしておる。
ロリータみたいな服を着ていてとてもかわいかった………って
我は見惚れて負けたのではないし見惚れてお金をあげたわけでもないぞ!!!
勘違いする出ないぞ……。
する出ないぞ!
けど本当に一瞬だけ見惚れた。
けど口が悪かったから我の好みではなかった。
口が悪くなければ…我より強くなければ……我の好みだった!
危うく花束を買うところであった。
我は自分より弱い人のほうが好きなのだ。
我より強い人はいくら美人だろうと可愛かろうと好きにはならん!
余談はここまで。
我はとある奴から宣戦布告場が贈られた。
手紙に込められた魔力を感じて怖気付いたのは確かだった。
《手紙》
遥か当方に城を構える魔王キングオブレジェンドへ
別名 ザコ魔法様へ
唐突ですが宣戦布告をいたします。
一か月後の省庁に城にカチコミをいたします。
城を壊されたくなければ城を出て、ツクヨミ街へ来てください。
紅の勇者 コメ唐辛子マン
我は怖かった。
だって恨みを買った覚えもないしぃーーーーーーーーー!!!
クソガーーー!
ごみめぇ~~~~~~~~!
コメ唐辛子マンだと!?
ふざけた名前をしおって!
誰がコメだ!
ゴミ唐辛子万め!
あと我をなめてやがってるな!
その口調、初対面なくせして失礼にもほどがあるな。
我だって本気を出せば強いはず…。
そう強いはずなのだ!
そう…………強い…はず。
実を言うとるなに、コテンパにされたときから自分の強さに自信を持てなくなってきたのだあとりおんせんで…。
だから自信がない。
悪Nっとでルナは覇賞金首一覧でも見ているのだろう。
《説明しよう!》
悪Nっととは魔王や悪魔、悪属性の物が使うNっとワークのことだ!
そのままやないかーい!
そう突っ込みたくなる。
けど一般人にとっては闇バイトみたいに聞こえるのかな?
我には一般人などがわからん。
りおんだって一般人なのだろう。
きっと。
【りおん視点】
「うぇーーーーーーーーーーー!?」
「朝ぱなからうるさいな!どうしたんだよりおん!」
「どうしたも何も……。だって見ただろ!俺あてに手紙が来てたんだぞ!」
《手紙》
ニート勇者りおん様へ
唐突ですが宣戦布告いたします。
一か月後の早朝に暗殺いたします。
正々堂々戦いたければツクヨミ街へきてっください。
紅の勇者 コメ唐辛子マン
「なんだよこいつ!誰がニートだ!」
「なんだよじゃなくて……。誰がどう見たってニートじゃん!」
グサッ
「ひどいな…。」
「当り前のことを言っただけなのに…」
「なんか言った?」
「何にも言ってないよ?」
嘘だ。絶対悲しいこと言ったな。
俺だって別に弱いわけではないのに…。
周りが強いだけだよ!
ねぇ!
強いだけだよ!
強いだけだって!
だってキングオブレジェンドで魔王だよ!
てか…アイツ魔王ってことは…魔王は勇者と同じ世界最強の存在。
ていうことは……!魔王を撃退したから俺が最強ってことだ!
「俺はサイきょーだぞ!」
「は?」
「だって…え?」
「みてみ。Nっと。キングオブレジェンドの子と書かれてる。」
《Nっと》
魔王と名乗るキングオブレジェンド!
だが弱い。
私は冒険者でした。
ある日突然魔王と名乗る丸っこいのに出会いました。
魔王は初めて見たので本物だと思い込んでしまいました。
魔王を怒らせてしまい…攻撃を受けて…もう終わりだと思った…思ったんです。
血が飛び散るどころかかすり傷一つつかなかったんです!
キングオブレジェンドは偽物の魔王だと思ってます。
記事を書いた人は 我は偽物の勇者なり さん 3000いいね 560リツイート
「これ!普通に誹謗中傷じゃね?」
「平気らしいよ。悪属性の人たちはNっとがみれないんだってさ。」
「俺たちが悪Nっとを見れないように…同じってか。」
【魔王ルナ視点】
「ハッキング完了!これでNっと見れるーーーー!」
「魔王様、あまり大きい声で言われると……。」
「あ!キングオブレジェンド弱いだって!人間も分かってるねー。この人スカウトしたい!」
「あの…困ります。人間がいると喰いたくなるので!」
「使えなかったら夕食にしてもいいからさ!」
「おぉーーー!」
私の人生は退屈。だって私強いもの。
何度も勇者を名乗る馬鹿を相手にしてきたの。
だけどみんな弱くって。
弱すぎてかわいそうだから気絶させてえ街に返しておいた。
「大変です!勇者を名乗る馬鹿から手紙が届きました!」
《手紙》
遥か西方に城を構える魔王ルナ
別名 夜の女神へ
唐突ですが宣戦布告いたします。
1か月後の省庁の朝に城にカチコミ致します。
城を壊されたくなければ城を出てツクヨミ街へ来てください。
紅の勇者 コメ唐辛子マン
「生意気なものね。宣戦布告ときたら城を壊すだなんて。」
「そんな生意気なクズには私が頭を冷やせって言ってくるよ魔王ちゃん!」
「どくろちゃん!?」
彼女はどくろちゃん。私が優位つ心を赦せる友人なの。
だけど彼女は私を主として扱ってくれる。
だからね。私が悪Nっとで狩った賞金首の賞金を彼女に少しだけ分けてるの。
お金が命。
私強欲だもの!