貧窮
ご連絡ありがとうございます。
本日更新分の3話目になります。
また朝が来た、希望に満ちた朝だ・・・三徹だ・・
アイラも同じだが、笑顔を決して絶やさない。
可愛い・・おい・・オイ・・オ・・!!
アイラの部屋を二人揃って出ると
もう既に団員たちは仕事の準備をしていた。
皆すれ違う度に笑顔で挨拶をしてくれるのだが、アイラへの視線は冷たい。
どうしたのだろうと思いアイラの方を見れば頻りにお腹を擦っている。
何故お腹を擦っているのか尋ねると、子が授かる御呪いらしい。
俺も子が授かるのは嬉しいのだが
皆の前では遠慮するように言い聞かせた。
魔族は妊娠する確率はかなり低いので
アイラは俺にもっと頑張るように訴えてきた。
今までよりもっと頑張れって・・・
俺も子は欲しいので可能な限り全力を尽くす約束はした。
あくまでも可能な限りで・・・
朝の会議でアイラが保養施設の提案をし
数日中に意見をまとめる様指示を出した。
会議中ノアルが任務を終え戻ってきたが、早速別の任務に就いてもらった。
今度はアイラがいるので許可をもらったがアイラは許可など必要ないので
自由に団員たちを使って欲しいとのことだが
そういう訳にもいかないので報告はするとアイラに約束した。
次の任務はノアルでなければ成し遂げることは不可能だ。
また人手についてノアルに確認すると、
現地で信用のおける人手は確保できるとの返答だ。
今回は騎士団の人員絶対には裂けない。
前回と違い今回ばかりは俺も少し心配になり
ハチにイザという時は援護するように頼んだ。
朝会議は進むが、その中で食糧の消費が予想を上回っていて
補給が近いうちに必要になるので
食料確保の為の狩りの許可申請が出された。
アイラはすぐ許可を出したが、俺は待ったをかけ
食料は王都で買い付ける様に指示を出したが
アイラは俺の提案に反対のようだ。
自給可能な食料にお金をかけるのは無駄であり、いざという時の為
出来るだけお金を使わないようにしたいと言う。
確かに今この師団独自の収入と言えるようなものは無い。
資金繰りを色々考えているアイラにとって
無駄だと思える資金活用は避けたいに決まっている。
しかし、今回の食料の買い付けは騎士団にとって必要な投資だ。
王都の領民に騎士団が豊富な資金力をもつ集団であるとアピールできる。
今までは王国軍もそうだが騎士団も狩りによって食料を得ていた。
わざわざ買い付けなどする必要は無い。
それを行うということはそれだけ余剰資金があると思わせることが可能だ。
それにこの国の領民には経済観念というものがない。
まあ貴族の言いなりになるしかない領民には無縁なのかもしれない
コルネ卿に国家の財政について色々質問したことがあるが赤字だ。
内務卿として、財政の立て直しを行おうとしても
貴族たちの反対により思う様に進まない。
まあ既得権益を失う恐れがある場合、反対するに決まっている。
俺は内務卿を通して財政再建を行い、その結果財政が潤えば
騎士団に資金提供をしてもらうつもりだった。
国家の財政などには興味はないが騎士団が貧窮に仰ぐのは嫌だと思い
財政再建に手を貸したのだが、無理だ・・貴族がウザイ。
反対する貴族をぶん殴って・・とも思ったが
俺はともかく騎士団の彼女たちが恨まれでもしたら嫌だ。
そこで「好きにすれば?」の権限を行使し「勝手に再建計画を」立てた。
その手始めが騎士団の王国財政からの独立だ。
騎士団の王国財政より独立すれば王国にも多少メリットはあるし
ある意味稼ぎ放題になり得る。
ただ利益の独占になってしまう可能性もあるので、
上手く領民に利益還元できる様に貨幣流通経路を構築するつもりだが
そこに他の貴族が介入できないようにしなければ意味が無い。
この国の貴族の多くは経済というものが分かっていない。
というより知らない・・・金儲けには興味ある癖にだ。
ハッキリ言えば、経済に関して無知白痴・・言い過ぎた。
えっと・・・おバカちゃん?
俺も人のこと言えないがこの国の貴族よりましだ・・と思う。
貴族がお金を集め貯め込み使わない・・お金が市場に不足
お金がますます流通しなくなる・・領民が貧窮に仰ぐ・・
領民が疲弊すれば貴族も近いうち貧窮する。
簡単な図式が出来るが、問題は領民が貧窮に仰ぐことだ。
正直、貴族なんてどうでも良い。
内務卿はこの点を重視し公共事業を起こそうとするも貴族が妨害する。
国を豊かにするには領民が豊かにならなければならない。
領民が疲弊すればするほど、国力は低下の一方だ。
それを理解できず、金になると思えば妨害して
自分に仕事を回すように仕向けるのがこの国の貴族たちだ。
そんなの相手にせずどんどん進めればと俺は意見したが
無理らしい・・貴族の柵だ。
おれは独自で円滑な資金の流れを作りだすと決めた。
まずは貴族に係ることなく直接領民に
出来るだけ資金が行き渡る様にして
貨幣流通の活性化を目指してみよう。
・・・失敗しても気にしない!!!




