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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
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風呂

まずは肉体強化トレーニングの為のグラウンドを自力で整備した。

場所は森小屋から少し離れた所で、陸上競技場みたいな感じにしてみた。

木々を伐採し、土地を馴らし、相当広いトラックの様なものを造った。

直線部分の長さは400M位・幅は50M位だ。

また伐採した木材を利用しトラックの内側にアスレチックみたいな物を作り、それらを利用し肉体強化の訓練を行った。

気分転換も必要と休憩時間を取り、その時間を使って小屋を建てた。

結構上手くいき楽しかったので、ログハウスや校倉造りの様な建物を幾つも作ってしまった。

そのうちの一つを雨天時の筋トレ用として使うことにした。

木製だがベンチプレス等も制作した。

バーベル・ダンベルの様な物は石造だ。

鉄棒ならぬも木棒や吊り輪等。

その他、この近くの植物等を原料に繊維や紙、石鹸(せっけん)など様々な物も作った・・・ハチが。


一つのログハウスみたいなものを臨時の際の簡易宿泊所とし、校倉造りの建物を食糧庫として使用することにした。

結界が張ってあるので問題なく住めるし、これも気分転換になる。

毎日森小屋まで戻るのは苦にならないが、たまにはここで寝泊まりするのも悪くない。

ログハウスの玄関は横にスライドさせ開くタイプで、2か所に大きな窓がある。

木の板を開閉できるような窓だが、あとでガラス窓にしてみよう。


簡易の宿泊なのでベッドと椅子を1脚だけ用意。

部屋の広さは15畳くらいと一人用にしては少し広いので、ベッドは大きめのキングサイズにしてバランスをとった・・・つもり。

広い部屋にベッド一つだけって、何か空しい。

食料に関しては森小屋に戻ればハチが用意してくれるので問題ないのだが、万が一に備え肉を貯蔵することにした。

倒したモンスターの干し肉で、ビーフジャーキーのようなものだけど。

火で炙れば肉汁が出てきて、なかなか(うま)い。

グラウンドの中央に調理場も準備した。

石を並べそれらしくしただけだが、大き目の屋根は付けた。

思ったより、水汲みが大変だったので、樽を作ることにした。


毎日早朝から日没までランニング・筋トレを繰り返す。

正直モンスターとの戦闘の方が楽だ。


木材の中には良い香りの物もある。

(ひのき)かと確認すると同様種だと聞いて、思わず(ひのき)風呂をイメージし温泉に入りたいと呟いた。

この地で温泉は掘れば()くが、深く掘らなければならないらしく諦めた。

飲み水を用意する為にと井戸を掘らされたが、かなり面倒で穴掘りは()りた。

檜風呂は美容に良いと聞いた事があるようなないような・・

男の俺には関係ないが、疲労回復に温泉は良い。

自分で作った檜浴槽の温泉に入るって気分は爽快だろう。

などと思っていたら源泉を用意してくれた。

ハチが気を利かせたようだ。

井戸も用意してくれたら良かったのに、と思ったが言わない。

温泉の温度もちょうどいい感じで、源泉かけ流しにしようと排水用の溝も作った。

ここから2キロほど離れた所に沢があり、そこに流し込むことに決めた。

自然への配慮から、池を作りそこに生活排水と一緒に集めて浄化処理した後流す。


ついでにサウナも作るかと思ったけれど、それなら温泉不要となったら困るので

作らないつもりでいたら、サウナも作るよう提案された。

温泉もサウナも気分転換や、疲労回復・免疫力UPに役に立つと聞いた事があるような・・・

早速、露天の檜風呂とサウナを作った。

グラウンドの中央部より少し西よりで、調理場のすぐ近く。

風呂場は、見晴らしが良くなるように高く土を盛り石で囲み魔法で固めて土台とし、階段・脱衣所などを木材で作った。


檜造りのサウナは香りが良い。

FRPの風呂も清潔感があって良いが、檜は香りがよく気分が良い。

リフレッシュできた。

サウナを作る際、小屋は木材があるので問題なかったが、スチームをどうするかと考えたらグラウンドを作る時に出た石材を使えばと、ハチの提案だ。

石が大き過ぎると却下したら、砕けば良いと・・・

どうやる?手で砕けばOK・・・砕けるか!

砕けた・・


小屋と風呂・トイレも作ったので、調理場で簡単な調理?を行いこの訓練場で寝泊まりするようになった。

森小屋まで近いので戻ればいいのだが、独り合宿みたいで気分が違う。

トイレは雨水が流れ込まない様に少し土を盛って高くし、穴を掘って屋根を付けた。

穴の周りは簡単な土魔法で固め、穴の底は魔法で有機物を土に変える。

簡易トイレなので水洗ではない。

トイレに囲いは作らなかったが、開放的でいい。

風呂も解放感を味わうために、屋根だけで囲いは作らなかった。

他に誰もいないので問題ない。

気分は最高。解放感満載!!


入浴には時間をかけた。

気持ちいいので・・

その間、ハチにこの世界の情報を簡単に教えてもらった。

モンスターついてだが、この世界の人々の多くは魔物と呼んでいる。

魔物は、動物が体内に魔素を過剰に取り込んで変化したものである。

決して全ての動物が魔物に変化するわけではないが、様々な種類がいる。

それらは低級・中級・上級・それ以上と強さにより区別される。

この付近の魔物は低級で、山岳地帯に近づくにつれ中級・上級が多くなるらしい。

最上位種になれば倒すのは困難なので、そのような魔物が住む場所には誰も近づかない。

俺の今の実力では、上位種は倒せるが最上位種は危険。

最上位種は滅多に人前に現れず、その能力もはっきりとしていないのが現状で、上位種より凡その実力を計算した上での判断と言う事だった。

生息地は既に把握しているので、近づかなければ問題ない。


その他に普通の動物もいて食用に用いているが、牧場などで飼育はしていない。

この世界で暮らす人々は、自然に生息している動物を狩り食材にしている。原始的だ。

動物と魔物の違いは見た目もだが大きな違いは、魔物には魔石がある。

その魔石は人々が生活を行う上で必要なもので、物によって高値で取引されている。

強力な魔物の魔石ほど高価だ。

従って、食料確保の為だけではなく魔石を得るために魔物討伐も行なわれている。

俺が倒した魔物には魔石など持っていなかったが・・・低級魔物には魔石は無いと・・


人種は、人間族(俺だな)・亜人族(俺じゃない)と大きく二つに分かれる。

外見上大きな違いは無いが、身体能力において大きく異なる。

人間族には特徴は無く、身体能力・魔法・スキルも亜人族より劣っている。

ただ、繁殖力は亜人族より数十倍優れ、知恵においても同様である。

又、広大な面積を持つ人間族の国家が存在する。


亜人族はエルフ族・ドワーフ族・獣人読・魔族など多種多様で、各種族がそれぞれ特有の能力を持つ。

エルフ族は知識が高く手先が器用。

戦闘スタイルは弓を用いた長距離攻撃及び風魔法を好む。


ドワーフ族は鉱石を用いた製造技術が優れ、特殊能力により様々な鉱産物加工を行う。

戦闘スタイルは鈍器等を用いた近接戦闘を得意とし、魔法は火と土魔法を使いこなす。


獣人族は狩りと得手とする種族だが、身体能力は個体において異なる。

匂い・気配・音等に敏感である者もいれば、聴覚・視覚に優れた者もいる。

戦闘スタイルは中距離戦闘であり双剣を使いこなす者もいれば、短剣を投げその後素手で戦う者もいる。魔法はほぼ使わない。


魔族は知識・知恵・武器を用いた戦闘において他種族より劣るが、魔法は強力である。

文化水準は一番低いが、国家は存在する。

要は魔法以外取り柄がない・・・のか?

エルフ・ドワーフも国家を形成しているが、獣人は国家ではなく集団生活のようだ。

その他の規模の小さな亜人国家・集団もあるが今はまだ説明不要と・・

こんな感じに受け取った。


関わり合いにならなければ、どうでも良いことだ。

どうせ今聞いた事も時間が経てば忘れてしまう。


色々話は聞いたが今一番気になったのはスキル・魔法についてだ。

魔法の使い方は簡単な説明があった。

大切なのはイメージで、訓練すれば魔力持ちならば誰でも使える。

通常魔法は呪文・魔法陣・魔法具等を用いて行使されるが、それはイメージの代行であって、イメージがしっかり出来ればそれらは不要だ・・・よく分かる・・・気がする。

スキルは個人差があり同じスキルでも使える者もいれば使え無い者もいる。

訓練して使える様になるものではない・・・よく分からない。

『肉体強化訓練も仕上げの段階に入ります。

仕上がるまでまだ時間は要しますが、その後スキル・魔法の訓練を行いましょう』


いつもなら風呂から上がってすぐ食事だったのだが、やることが出来た。

柔軟体操・・苦手だ・・

ハチが組んだメニューでストレッチを入念にやるようになった。

以前の体は固かったのだが、結構柔らかくなってきた。

柔軟性に富んできた。

さすが最強の体だ。まだやらなきゃいけないの・・


・・・・・最強なのにまだ色々やるのか!!


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