表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
バーレン
525/596

紙幣

騎士団によるファッションショーが開催された。

ファッションショーと言って良いのか?

彼女たちは自慢の衣服を披露するのだが・・・

舞台もそれなりに用意し製作者自らが作品を着て披露する。

製作者がモデルを兼ねるとは・・・それも大胆に・・

この様な催しに俺は必要ではないと思う。


「なあ・・・これ最後まで見ないとダメ?」


アームロックでもするかのようにガッチリと

俺の腕を取り離さないアイラに尋ねた。


「やはり触れないからご不快ですか?」


そう言う訳ではない。

まあ見ていて普通なら興奮するかもしれない。

俺は興奮しないけど・・・たぶん。

しかし、これはなかなか耐えられそうにない。


サキュバスが自身の特性を活かした衣服だ。

それも途中から脱ぎだす始末。


「下着も彼女たちの自作ですから見てあげましょう」


いや、下着姿も見事なものでそこまでは良いのだ。

確かに見ごたえのある作品ばかりなのだが・・・


「何で下着まで脱いでるの?」


「プロポーションを自慢したいのです。

 見てあげましょう」


冗談ではない、いくらアイラほどではないとは言え彼女たちも若く美しい。

妙な気にならないうちに早く退散させて欲しい。


「ほら、この間イゲンダー卿から頼まれた件を先に片付けないといけないから」


適当に言い訳をしてその場を去ったが・・・

アイラ、何故に付いて来る?


寄り添う様について来るが

まるで“離れるものか”と言わんばかりに俺の腕を取る。


「何処に行かれようとお供いたします」


彼女がこの様な行動に出ると他の奥様たちも黙ってはいない。

アイラの次は誰が俺と行動を共にするのか決めるための会議が開かれる。

まあこの程度の事で会議が開かれるという事は至って平和だと言えるだろう。



ファッションショーを抜け出した手前

イゲンダー卿の所に足を運ばなくてはならない。


「おお~、丁度良いところへお越し下さいました」


市場で用いた紙幣について相談したいという。


最近、市場の需要が減っていてその原因が紙幣に

あるのではと頭を抱えているらしい。


「どういうことなんですか?」


経済を活性化し貨幣経済を定着させるために

市場を公的機関として統制を行った。

そこに問題はないはずだが・・・


「それが・・売るものが無く市場を利用できない者が出てきまして」


確かに、初めは銀貨を中心に両替して紙幣で買い物をする者がいたが

採集や猟を行うことにより

食材を市場で紙幣に交換する者も少なくはなかった。


「この時期ですので、狩りや採集を行うことが出来ない者も多いのです」


つまり紙幣に交換できる物を持ち合わせないので

市場を利用できない者がいる。


「では紙幣を得ることが出来るようにすれば良いじゃないですか」


公共事業を行いそれに従事する者に対価を払う。

支払いは紙幣か銀貨で日払いとする。

領民たちは、それで日々の食い扶持の確保が可能だ。


日雇いで恐縮だが、そのうち正規採用するシステムを作れば良い。

仕事内容も外勤と内勤に分け希望を募る。


「なるほど、インフラの整備を行う訳ですな。

 それに事務も同時に募集ですか・・

 そうなりますと、研修も行わなくてはなりませんが」


研修期間も日払いで給与として紙幣または銀貨で払えば良い。


「ですが、ほとんどの者が銀貨を選択すると思われますが」


そこで受け取れる額に差を設ければ良い。

市場での両替の際も手数料を支払わなければならないので、

それを考えれば銀貨での受け取りを

選択するとかなり損することになる。


紙幣は金貨や銀貨との交換の際には元の世界で言う為替の

TTBとTTSに当たるシステムを利用している。

変動為替相場ではない固定為替なので混乱も少ない。

しかし買い物利用の際に逐一両替を行えば

領民は大きな損失を被ることになる。

将来的には紙幣が定着すれば変動為替相場を取り組んでも

良いわけだが何年先になるかは謎である。


「猿人族は確か損失には五月蠅かったですよね?」


「はい、損得勘定に五月蠅い種族です」


「大猿族は規則に従順ですよね?」


「はい、獣人族の中では従順のようです」


雇用を増やし領民の所得を安定させることを先決してもらう。

経済政策としては五か年計画を実施してもらい

計画遂行の中誤差が生じれば途中で見直しすれば良いだけだ。

それに領域の財政が厳しい様なら

アザリアから政府開発援助を受ければ良い。


「その様な事が可能なのでしょうか?」


「そうですね、借金ですから返済の義務が生じますが

紙幣の変動相場を活用し金貨を得れば

返済も滞ることもないでしょう」


「上手く行くでしょうか?」


「まあ、行かなければ行かないで打つ手はありますから」


金銭の借り入れで返済不可能となった時にはデフォルト!

・・・それは避けるべきだ・・


「果たしてアザリアから借り入れできますか?」


「出来ないことは無いと思いますが・・

 アザリアが無理ならメネス、それがダメならプトレ・・

 全部ダメなら・・アイラがいますので」


「お任せください、聖貨1000枚程度で宜しければ

即日融資させて頂きます!

 但し、金利は少しお高いですよ」


・・・・金利とるんかい!!!





借金の無い健全な財政再建を!!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ