表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
バーレン
493/596

宿題

各村落の代表者に今後のアザリアについて質問を投げかけた。

将来・・未来について問うたつもりだが

返ってくる答えは目先の治安と生活についてのみで

誰も未来像については語ろうとしない。

そこで俺は皆に宿題を出した。


「今俺に出来るのは治安の回復だけだ。

 アザリアの将来は領民総てにかかっていると言ってもいい。

 そこで皆に答えを出してもらいたい。

 今直ぐは無理だろうから後日出してもらう。

 理想で良い、将来の理想を掲げて欲しい」


「どうしても答えを見つけられない時はどうしたら・・」


「それでも良い、考えろ。

 自分を中心にではなく、家族を・・隣人を思い考えろ。

 何でもいいんだ、考えることを止めることが一番良くない。

 それでも答えが出なかったら、それを言え。

 考えたことを言ってみろ」


結論が出ない時は過程を見つめ直せば良い。

その過程について述べることが出来れば

他者の助言により結果が導き出せることもある。

いや、自分で考えるよりもっと良い結論に結び付くこともあるのだ。



各村落の代表者たちはそれぞれ考えながら村に戻って行ったが

ブラウとイトラが会議の間、物静かにしてくれて助かった。

彼女たちに頼み事をしようとすると

既にバルバロスとトイレッターに何か指示を出している。


ブラウは何か仕出かしたのかもしれないが

バルバロスを叱りつけている。

イトラの方を見ると・・あれ?

トイレッターが吹っ飛んで行った。


「イトラさ・・・今日のパンツ、水色だろ」


綺麗な後ろ回し蹴りを喰らわしていた。

蹴りはエルフ皇族として淑女の嗜みなのか?


「えっ・・ご覧になられたのですか?」


顔を真っ赤にして恥じらうが・・


「いや、ご覧も何も・・あれだけ足を上げたら

幾らロングスカートだといっても見えるよ」


本人は素早く蹴りを繰り出したつもりだろうが

足をあれだけ高く上げればスカートの裾は翻るに決まっている。


「今まで、誰も見た者はおりませんのに・・」


確かに恐ろしく速い・・・が。

皇族のパンツ見ましたって名乗り出る奴もいないだろう。

処刑されるか、良くて変態扱いなのは目に見えて分かる。

それに誰にも見られないからやって良いということはない。

やはりスカートの時は控えるべきだ。


「見る者が見れば、はっきり見えるから今後はやらないようにね」


かなり恥じらっているがそこまで照れるのなら

やらなければ良いのにと思ったのは秘密だ。


「畏まりました、では今後アイラ様たち同様、ズボンに致します」


・・・アイラも蹴り繰り出してるの?

あれ? ・・・もしかして騎士団員全員蹴り使って?


「私もズボンの方が宜しいでしょうか?」


ブラウも蹴りを?


「いえ、私は正拳突きを少々・・・」


イトラは蹴りを自分でマスターしたのは分かるが・・・


「ブラウは正拳突きをマスターしようとでも?」


「はい、ノアルさんから伝授して頂いて・・」


いや、そんなの習わなくて良いから・・


「ええぇ~! ケイちゃんはもう手刀と

掌底を習得してますのに」


何でそんなの習ってるのさ・・


「護身用にと習得する様にと・・イトラ様が・・・」


・・・暴力反対!とは言い難い・・


「ふぅ~・・護身用なら俺が教えるから」


合気道の方が護身用に向いていると思ったのでそれを教える。


「「「「は~い!」」」」


何故にイトラ、バルバロスにトイレッターまで返事するのだ?

ブラウが嬉しそうにするのは分かるのだが・・

残りの三名は意味不明である。

取り敢えず気を取り直そう。


「バスバロスにトイレッター、

 アザリア領内の賊の討伐を命ず」


「はっ、その命は既に受けております」


先程ブラウとイトラより命じられたようだが些か問題もあるようだ。

それが原因でトイレッターが吹っ飛ばされたのだが。


「軍兵士、及び警備兵の中に不届き者がおりまして」


貴族の私兵に混ざり悪事を働いているという。


「その取り締まりはどうしてる?」


「はっ、全体の調査を行う手筈で御座います」


確かに今更何やってんだと言いたくなる。

信頼できる者だけで構わないので早急に討伐するように命じた。


「旦那様は如何なされますか?」


「ここの騎士団を率いて討伐に参加する」


「絶対にいけません、ダメです!

 もしどうしてもと仰せになるのでしたら私が率います!」


俺に討伐に参加するなとブラウの剣幕は相当なものだが

ブラウにさせるような仕事ではない。


「しかし人手が足らないだろうし

早急に野盗如きは討伐しないと・・

俺が行けば早く片が付くし」


悪を取り締まるべき役人である警備兵の半数近くが賊に身を落とし

賊の数は多く取り締まるべき役人の数が足りていないのだ。


「では、この様にして下さいませ」


まずはイゲンダー卿に連絡を取り国境を封鎖し賊の逃亡を防ぐ。

それと同時にラゴスとスペスにも州境に州軍を配置し

逃げ込もうとする賊を拿捕してもらう。

そして大福たちに四個師団を指揮させ

アザリア領内を隈なく捜査し賊を一人残らず拿捕させる。


「公都より四方に向かわせれば取り(こぼ)しは無いかと。

 またアグラットお姉さまより

旦那様を戦いに巻き込むなと言い聞かされておりますれば」


何で俺は戦ってはならないの?

それより俺の代わりに奥様を戦わせる方がダメだろう!



俺の抗議は無意味としか言いようがない。

聞く耳持たないという態で(あしら)われてしまった。

まあ俺は戦いが好きではないのは事実だが・・

しかし大福たちは戦闘が好きなのかは疑問だ。






奥様が武闘派って少し怖い!!!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ