支度
残留組の手配も終わりプトレ、メネス両州の総督とも話は着いた。
イゲンダー侯爵(親父)の方へも連絡済でいつでも旅立てる。
準備万端だと思っていると、イゲンダー(息子)がやって来た。
「陛下、二人だけでお話させて頂きたく」
彼の申し出を受け執務室で話をすることにした。
帝国国境付近の問題の報告を受けたが少し話が面倒な事になっている。
アザリアから食料を提供することで問題は一度解決を見たのだが
旧帝国貴族が提供量の上乗せを要求してきたのだ。
「欲に目が眩んだのか、無視して結構・・
いや、待てよ・・・」
要求すれば何でも通ると思わせても行けないし
欲をかくと碌な事にならないと思い知らせるべきだ。
提供する量は取り決め通りとし
再度要求してくるようならば一切提供しないとすることにした。
「良いのか、それで?また揉めるぞ」
「構わないさ、こちらも仲良くしようと思ってないし。
それに不服と言って攻めても来ないだろうしね」
「そりゃまあ、あの程度の兵力なら一個大隊程度で殲滅できるし
仮に攻めて来ても問題ないけどさぁ。
お前、言ったじゃんか、平和的に解決しろって」
「状況が変わったからね、手間かけさせて悪いな」
「そうだよな~、本当、手間かけさせやがって。
でもよ、お前、これからどうすんだ?」
これまでの経緯の詳細を説明し、獣人族領まで行くことを伝えた。
「父上の所か・・まあそれが正解だろうな。
しかしイトラ様やアストレア様もお連れするのか?」
「ああ、妻は皆、連れて行くよ」
「そっか~・・寂しくなるな」
イゲンダー侯爵の息子であるシリアスは
どうやらアストレアに惚れていた様だ。
身分の違いから結ばれる事などは無いと思い諦めていた。
しかしアストレアが交流都市で教鞭を執ると
彼は彼女に会えると喜んだという。
「どおりで素直にアストレアの言う事を聞くわけだ」
「ほっとけ・・しかし、お前の妻になるとは・・」
「まあ一応謝っておくか、すまん。
しかし俺としてはお前から奪ったつもりはないからな」
「まあそりゃ、そうだが・・しかしなあ~
俺にも若しかしたらチャンスあったかなと思うと」
「しかし、シリアスが巨乳好きだとは思わなかったな」
「何言ってんだ、お前・・・
ハイエルフの胸は控えめで有名なんだぞ」
「確かに姉の方は控えめで愛らしいけどさぁ~、
俺も正直驚いた、アイラよりデカかった」
「お前なあ~、こんな所でそんな事言うもんじゃないぜ
しかし・・・それ、本当か?」
アストレアはエルフ特有のブラで胸を隠していた。
思い切りブラで絞り込んで小さく見せかけていたのだ。
「衝撃の事実だ・・俺、控えめの方が好みなんだよな。
そう、例えば・・ブラウ様とかさ、ちょうど良いじゃん!」
「お前、まさか・・幼女好きなのか!」
「ちげぇよ、大きさだけの話だ」
シリアスは真っ平らな胸に憧れを抱いている。
憧れと言って良いものか疑問は残る。
「しかしお前、巨乳好きだよな」
「えっ、何でそうなるの?」
「アグラット様にメルテ様、アイラ様にアストレア様だろう・・
ノアル様もエルフにしては巨乳だよな~
あんなデカい胸に囲まれてるって、お前って勇気あるよな・・
よし、俺が勇者認定してやろう
デカパイ勇者の誕生だ!」
エルフ族にとって巨乳の嫁は勇者の証?
「いや・・待てよ、エロ勇者だな」
巨乳の嫁を揃えるとエロいってか?
俺がエロいのは否定しない、
しかし、勇者認定は困る。
俺はそんな器ではない・・・あれ?
スケベ大王の別称なのか?
「じゃあ、シリアスはエロ勇者の配下だな。
エロ家臣ってことになるな」
「誰がなるか!!!」
この様な品性の欠片も無いバカ話・・
いやエロトークが出来て気が紛れ
少しスッキリした気分になった。
恐らくシリアスなりに気を使ってくれたのだろう。
やはり友人は良いものだと思ったのは秘密だ。
移住先を見つけるための旅の準備もしなければならない。
まずは移動手段だがイゲンダー侯爵の所までは
ゲートで移動するので問題はない。
その後何処に向かうか、その場で決めれば良いだろう。
一度行った事のある場所には瞬間移動で行けるが
行ったことない場所には行けない。
となると徒歩で旅することになるが
奥様たちを連れ回すのも気が引ける。
やはり馬車で移動した方が良い。
しかし道路が整備されていなければ馬車での移動は不便だ。
・・・いや、待てよ・・・
道が無ければ造れば良いし、馬車も工夫すれば良い。
オフロード馬車でも作るかと思ったのは秘密だ。
旅支度は結構楽しいかも!!!




