表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
アザリア大公国
324/596

従属

他国と()めている最中、第三国から信頼を得られないのは少々(まず)い。

メネス帝国と()めているしまた天空族や精霊族との今後の関係もある。

おまけに獣人国との対応もまだ考えなければならない。

鎖国政策でも取れれば良いのだが・・そうはいかない。



プトレ王国の併合は免れない。

しかし、プトレ王よ、楽できると思うなよ!

まだ戴冠まで時間はある。

その間に何とか(のが)れる術でも考えるとするか。

それに獣人国まで併合とはどういう了見なんだろう。


獣人国の占領地で近隣の村長からの申し出をディアナが受けたようだ。

保護して欲しいと・・・何で保護なの?


何の保護をして欲しいのか尋ねたところ、生活保護を求めてきたとの事だ。

生活保護ってどういう事?

その様に考えているとディアナが説明をしてくれた。

アザリアと獣人国の生活水準の差を埋めたい、

より豊かな生活を目指しアザリアの産業を取り入れたいとの

申し出を生活の保護と表現したようだ。

占領地区での建設方式やアザリアの人々の服装や食事に感化されたらしく

その様な生活を獣人たちも送らせたくなったので

技術を導入して欲しいとの要望だ。


この獣人国からの要請をブラウに相談したところ、

獣人国に対しアザリアの産業技術の無償提供は行わないという決断を下した。

虫が良過ぎると言う。


先日までの敵対行為に対しての謝罪も(ろく)に行わず、救援を求める。

それも切羽詰まったものではなく自己の繁栄の為だけに

援助を求めるなど利己的過ぎて相手に出来ないとブラウは判断した。

確かにその通りだろう。

他人の持ち物が良いから、それをタダで寄こせと言っている様なものだ。

その様な申し出は無視しても構わないとブラウはディアナに告げた。


ディアナは公都に戻る際に伴った獣人国の者にブラウの意思を告げると、

獣人国の者は余りにも無慈悲であると嘆いたらしい。


無慈悲と言われてもアザリアが慈悲を掛ける必要は無い。

逆に戦争の起因である獣人国に対し損害賠償を請求できる立場なのだ。

その事も獣人の代表に告げた。

その返答という訳でもないが、賠償責任を逃れるわけでもないが、

臣従を申し出たようだ。

全てアザリアに従い納税も行うと言い出した。

全てを差し出すので保護をして欲しいという事になり、

それをブラウが受け入れた。

・・受け入れるなよと思ったのは秘密だ。


ただ獣人国の代表は全てを差し出すに当たり条件を付けてきた。

差し出すのは王に対して差し出したいと。

・・・じゃあ差し出さないでくれと思ったのも秘密だ。


その申し出をブラウが快く受け入れた・・・何でだよ!!

獣人国の代表と会合の結果、今春を迎えるあたりに戴冠を行う事と

それを機に様々な産業技術援助を約束した。

また獣人国側からもアザリアの行政組織について色々学ぶために

人を派遣させて欲しいと申し出もありそれもブラウが引き受けた。

行政以外でも産業など学べるものは何でも学んで良い旨をブラウが約束し、

獣人国と条約の締結に至るとのことだが・・結構面倒そうと思ったのも秘密だ。



アザリア公国が王国を名乗る事になった詳細は理解した。

・・・納得はしないぞ・・

しかしその様な条約締結を約束したブラウを責めるわけにはいかない。

彼女は彼女なりに判断した結果だし尊重しなくてはならない。

実際に何か問題が起きたとしたらその時々に対処すれば良いのだ。

何も問題は無い・・・筈なんだよね~・・・

俺が国王でなければの話だけど・・・



あとはメネス帝国の一部の領土をアザリアに併合するという事なのだが

これは奥様たちが話し合った結果という事だ。

奥様たちが話し合った結果であるのならば仕方がない・・と思う訳が無い!



帝国領をどの様に併合するのか

手筈はどの様になっているのか確認しなくてはならない。

まさかとは思うが帝国に対し侵略戦争でも仕掛けるのか?

その様な事は俺が断固として反対するし行わせない。

断固阻止の姿勢を貫く所存である。


俺が戦争を好まないのは理解しているはずなので、

戦争という手段を用いて帝国領を奪うことは無いだろう。

アグラットならやるかもと思ったのは秘密だ。



戦争反対! 侵略反対! 平和的解決策の模索を!!!!






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ