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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
アザリア大公国
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先陣

ハチが核の使用許可を求めその理由も理解できるし最善であると判断も出来る。

麻薬撲滅の為の最も有効な手段だが・・・

人を廃人と化してしまう様なモノの存在を放置できない。

何らかの手を打たなければならないのだが・・・・核か・・


即断を促すも出来るわけがない・・元来俺はビビりだ!

小心者のビビりに何を求めると文句言いたいが・・言えない。

優柔不断と罵りたければ罵ってもらって結構!

悩むに決まっている・・普通なら・・たぶん・・



即断を促すハチに攻められているとブラウの侍女が俺を呼びに来た。


「緊急事態です、すぐに大会議室にお越しください」


ハチへの返答を引き延ばし直ぐに会議室へと向かったが、

少しホッとした自分がいる。

大いなる決断を先延ばしにする口実を(もら)った気分だ。

会議室に入るともう既に主だった者が皆集まっていた。


「早速ですが会議を始めさせて頂きます。

 獣人国が動きました、明日にはアザリアに攻め込んでくるものと推測します。

 獣人国への対処は取り決め通りで問題ありませんでしょうか?

 最終確認となります。

 ご意見が御有りの方はこの場にて申し述べて頂きたく存じます」


「すまないが、一部変更したい。

 ディアナ、2個師団を率いてバルバロスの後詰を頼む。

 市長にお願いしたいのですが、イゲンダー侯爵を伴ってディアナに同行願いませんか?

 この様な事を頼み事は無礼であることは承知しておりますが、

何卒お聞き届け願います。

 それとボナディアに調薬をお願いしたい。

 後で詳細は教えるのでその通りにお願い。

 メルテ、結構大変な量になるのでボナディアを手伝ってもらっていい?

 あっ、帝国への備えとしてアイラは国境付近に

残りの騎士団を率いて陣取ってくれ。

 アグラットもアイラの相談役として出張ってくれたら助かる。

 それにブラウ、アザリア内の暴動対策を見直してくれ。

 主力が公都を離れるから、その対策も頼む。

 守備隊を自由に使ってくれて良いから。

 ブラウ一人だと対応出来ない事態も起こり得るので

アストレアが手伝ってくれると助かる。

ブラウの侍女たちも補佐を宜しく。

 そしてノアル、引き続きアザリア領民の動きを観察していてくれ。

 例の案件には対応できているとは思うけど、もしもの場合至急連絡が欲しい。

 ケイは俺の側に必ず付いておくこと。」


「すごいね~、ロンヒル大公爵!

 対応早いよ、良いことだ。

 いや~・・・ついでに俺の国も治めてみない?」


プトレ国王め・・楽させるかよ!


「プトレ国王陛下にお願いの儀がございます。

 兵を貸してください、帝国への備えの為です。

 もう帝国との同盟も解消しているので構わないでしょう?

 あ・・・出来れば国王自ら率いて頂ければ助かります」


「えぇ~・・・俺が?・・・・」


「まぁ、お義父(とう)様が兵を率いて!

 雄々しく存じます!」

 

陛下が断らない様にブラウが後押ししてくれた。


「し・・仕方ないな~、任せなさい!!!」


義理とは言え可愛い娘の頼みだ、断れるはずがない。

・・・・チョロいな国王!


「ハチ、例の件は焼夷弾で応急処置を頼む」


『畏まりました、拠点攻撃は如何しますか?』


「核以外なら何でもOK、好きにして構わないから」


『了解しました、その様に致します。

 攻撃は獣人の領土侵犯を開始の合図に一斉に行います』


一通りの指示は出した。

前回の打ち合わせとは少し異なるが(おおむ)ね変わってはいない。


「何か意見がある者はいないか?

 何でもいいから思うところがあったら言ってくれ」


「まさかとは思いますが大公様も出陣されるつもりではありませんよね?

 出陣なされるのには反対致します」


「そうです、大公様が出陣される事はございません。

 獣人ごとき、我々だけで十分でございます。

 見事撃退してご覧に入れます!」


「いや、アイラ、バルバロス。

 今回の出兵は獣人国に侵攻するつもりだから」


「「「「!!!!!!!!」」」」


「獣人国を征服なされるおつもりなのですか!!!」


「そうだね、メルテ・・完全制服ではないけど一部占領しようと思っている・・

 いや、必ず占領するから!!」


「確認させて頂きたのですが、まさか先陣に立つなどとは?」


「先陣に立つよ・・・」


「「「「ダメです!!!!!」」」」


奥様たちに一斉に反対されたが・・・何で?



俺って戦下手って思われてそう!!!




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