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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
交流都市
244/596

慣例

トイレ紛争はブラウの勝利で幕を下ろしたと言って良いのか?

しかし魔族の女性には羞恥(しゅうち)心が無いのだろうかとさえ思ってしまう時がある。

今夜のお祭りなどそうだ・・・できれば服は着て欲しい。

目のやり場に困る・・・わけがない。

(のぞ)き放題見放題だ。


健康的な女性が全裸で(はしゃ)ぎまわる姿は美しい。

サキュバスの女性に言わせれば、

全身で精を受け止めるには全裸が一番だと言う。

特殊事情によりサキュバスは何となく理解できる。

生きるために必要な事だと言われれば仕方がないとも思う。

しかし、ここアザリアに移り住んでからは

鬼族やエルフ族のお嬢さんたちも裸になるのは解せない。

確かにこの場にいる全員が女性であるならば

少しは理解出来たかもしれないが、俺がいるのだ。

もしかしたら俺は男性扱いされていないのかもしれない。


恒例お触りタイム以外は俺の周りに奥様たちが張り付いて

他の女性は近寄れないようにはしているが、

しっかりと美しいスタイルの女性たちの姿は見えるのだ。

幸か不幸かその姿を見ても性的興奮は皆無だ。

ただ、美しいとしか思えない。

まるで野に咲き乱れる花の如き風景に見惚れてしまうだけだ。


当人たち曰く「ストレス解消にもってこい!!!」

何か他にストレスの解消法は無いものだろうかと思い悩んでしまう。

俺がその場にいなければ良いだけなのではと思い、

お祭り欠席を申し出ても却下される。

俺はサキュバスのお嬢さんやお姉さんの

エネルギー供給源なので欠席は不可能だ。

サキュバスの皆には十分エネルギーを補給してもらいたいとも思うのだが、

ストレスの発散の方法は早く見つけなければならないだろう。



先生と市長の為にトイレとお風呂を新規に用意した。

エルフ族は基本的に湯舟には浸からない。

シャワー若しくは蒸し風呂を好む民族らしい。

ノアルの指示を得てエルフ式サウナのようなものを作ってみた。

その近くには囲いのあるトイレも建てた。



今にして思えば、この都庁には迎賓館なるものは存在しない。

アザリア自体に存在しないのだ。

自治州に大身の来訪を想定していなかったので

その様な物があろうはずもない。

市長がアザリアを訪問すると言った時も、

身近な友人が遊びに来る程度の認識しかなかったし、

奥様たちも何も言わなかったので、何も考えていなかった。

後ほどディアナに頼んで共同区画にでもそれらしきものを建設してもらおう。

バストイレ囲い付きでお願いします!!



今夜は前々夜祭が(おごそ)かに(もよお)される。

州都で頑張ってくれたサキュバスのお嬢さんや

お姉さんに供物が捧げられるのだ。

その供物は大福たちに率いられたサキュバスの

お嬢さんたちによって()かれ、

全裸にされた挙句(あげく)

お湯がふんだんに(たた)えられた(かま)のような物に投げ込まれ(にえ)とされるのだ。


さあやって来た、第一陣は年少組だ。

キャーキャー叫びながら非常に楽しげでもある。

彼女たちはまだ良い方だ。

お触り隊のようなもので、それだけで満足して次へと繋いでいく。

次にやって来るのは少女隊?だ。

お触りもするのだがプラスαがある。

問題はこの後の熟練組のお姉さまの集団だ。

ヤッホーと叫びながら、熟練のテクニックを披露する。

磨きに磨き抜かれたテクニックで俺のご立派さんも直立不動の態勢になる。

非常に(たくま)しく剛健であり、お姉さま方のお気に入りの態勢である。


この様な状態の時に先生や市長がいないのは幸いであると言えるだろう。

共同区域にお出かけ中でありある意味助かった。

これも魔族の風習だとはあまり思われたくはない。

まあ、恒例になってしまっているので

新たな風習と言えるのかもしれないが、ここアザリア以外では行われていない。

というか、俺がいる場所以外では行われていないのだ。

このままでは俺がこの様な慣例を作ったと誤解されかねない。

まあ、誤解されても良いか・・誰に迷惑をかけている訳でもないし。

ただ、俺のいないところでもこの様な行為が広がり始めていたら

何かしらの対処は必要にはなるだろう。



サキュバス祭りは州都のみ!!!





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