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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
交流都市
201/596

集合

ご覧頂きありがとうございます。

本日投稿文の4話目になります。

食事も終わり各自に今日の授業について尋ねてみると

・・分からない・・聞いてなかった・・何言ってるの?って感じ・・

問い質してみると授業を全く聞いてないようだ。

俺も人のことは言えないが・・・・・

真面目に授業を受ける気がないのならアザリアに帰るように言うと、

食後の授業は真面目に受けると言う。

まあ教室で受ける初めての授業なので仕方がないのかもしれない。



ケイに先ほどの授業でとったメモを見せてもらう事にした。

何々・・・・

背が高い、痩せてる、声は普通、胸小さい、

ノアルさんの勝ち、将来私も勝てる・・

性感帯は首筋、腰も弱そう、男性経験たぶん無し・・・

突くと声出すタイプ・・・・・なんだ、これ?


先生の話をよく聞いて自分なりに分析してみた結果らしいが・・

何の分析かは聞かないことにした。


ブラウと行動を共にすることが多くなっていたがその影響なのかもしれない。

俺がケイにもっと構ってやれば良かったと後悔した。

しかし今更仕方がないので()めることにした。

良く分析したね・・今後はもうしなくて良いからね・・


叱りつけるのは簡単だが、それでは意味が無いことくらいは俺でも分かる。

()めて注意を(うなが)したほうが良いかもしれない。

失敗したら是正すれば良いだけだ・・という事にしよう。



授業が始まるので先ほどの教室に戻ると他の生徒たちは既に席についていた。

その中を通り先ほどの席に着こうとすると、皆がクスクス笑うではないか。

笑いのコツを掴んだ訳ではない。

お笑い芸人ならば結構ウケたと喜ぶべきだろうが・・・


「ロンヒルさん、素敵~!!」


「ロンヒル、かっこいい~!」


これって喝采(かっさい)って言えるのか・・冷やかしだな。

気にしないことにした。

しかしケイは褒められたと思ったみたいで少し照れている。

まあ、冷やかしだという事はケイには言うまい・・喜んでいるみたいだし。



授業開始の合図と共に先ほどの先生が教室に入ってきた。

えっ?・・・・

他クラスのはずだった奥様たちが先生に続きやってきた。

彼女たちは、この時間からこのクラスで

授業を受けることになったと説明があった。


「先生、一人は見て分かりますが、他の人は大人じゃないんですか?」


・・・その質問はまずい!!

生徒が言った一人とはおそらくブラウのことだ。

子ども扱いされることを嫌い、

そのような事をする者を容赦なく打ちのめす嫌いがある。

おっと・・・心配なかった・・・大人の対応をしているではないか。

と言うより子供の素振りで挨拶し仲良くしましょうとか言っている。

忘れていた、ブラウはかなり社交性が高いのだ。

その場に応じた行動をとり、もうクラスの人気を得ている。


他の奥様たちは周囲の反応に対し我関せずという態度でいる。

何しにこのクラスにやって来たのかと問い質すつもりなど無い。

どうせ俺と一緒に授業を受けたいと言うより側にいたいだけだ。

仕方がない奥様たちだと思いながら少し嬉しくもあった。


・・・えっ? 違うのか・・狙われている、俺が?

周囲への警戒を密にするために()むを得ず

奥様全員揃ってこのクラスで授業を受けることにした。


「周りをよく見てください、視線が集中しています。

 狙われている証拠です!!」


・・・あの~、視線を集めているのはケイなんですけど・・


「油断大敵です、(あざむ)かれてはなりません!」


ケイは11歳だが見た目は十分大人だ。

周囲の生徒たちからすれば憧れに似た気持ちになるだろう。

それで視線を集める結果になったと言っても過言ではない。

おまけにウケもかなり良い。


授業が中休みになったと思ったら、

俺を押しのけるように複数の生徒がケイの周りを取り囲む。


11歳なんですよね?・・好きな食べ物は?・・普段何してる?

趣味は何ですか?・・どこ住んでるの?・・一緒に帰らない?

今度、流行りの服見に行かない?・・今度一緒に食事しない?

好きなタイプの男は?・・好きな人いるの?


ケイはすべてを無視し普段なら睨みつけるところだがそれをしない。

何を聞いても無反応なので、男の子は諦め次にブラウのところへ向かう。

結構エルフの男の子は(たくま)しいと思う。


ケイとブラウが俺の側から離れたと思ったら、

透かさずアイラとディアナが両脇に前後に

大福たちがやって来て警戒態勢をとる。

そこまで警戒する必要はないのだが・・・


ブラウの方を見ると先ほどの男の子たちは早速ブラウに説教を受けている。

何事も経験だ、こうして大人になっていくんだ・・・と思う。

見なかったことにした。



俺の周囲には奥様たち以外誰も寄ってこない。

このクラスの女子生徒は少し離れた所から遠巻きに

俺の方を見ているだけで何も心配はない。


「ご覧下さい、ノーヴ様、ああやって、遠くから獲物を狙うのがエルフなのです。」


確かにエルフは獲物を狩る時に弓を使用するので、

遠くから狙うに決まっているが、あの子たちは弓など持っていない。

危険はまずないと言っても良い。


「いいえ、それは誤った考えです。

 あれは女のエルフです、女の武器を携え隠し持っているのです。

 先ほども言いました、油断大敵です!!」


「その通りです、ノーヴ様、エルフの女を甘く見てはいけません。

 エルフである私が言うのです、間違いありません!!」


アイラとノアルがすごく警戒しているが・・

あの様な幼い女の子に何ができる? そうとしか思えないが・・


「ああ、分かった、気を付けるよ・・」


何をどうのように気を付ければいいのかは謎だ。


「下着に手をかけ、脱ぎ始めたら即お逃げください・・」


ノアルが耳打ちしてくるが・・・何ですか?それ・・

そのような事をする子がいたとしたら見てみたいと思ったのは秘密だ。

・・・いた・・・側にいた・・・ブラウにケイだ・・・

その時はすぐに逃げようと心に決めた。



女の子って・・・・怖い!!



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