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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
交流都市
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心理

果たしてメロン、スイカ、イチゴは野菜なのか果物なのか謎だ。

まあ食べられる物なのでどちらでも構わないのだが・・


アイラがしきりに果物の栽培を主張し始めた。

ブドウが欲しいらしいが、彼女たちが何か物を強請(ねだ)るのは

珍しい事なのでブラウと相談し果樹園も作ることにした。

俺は果物をあまり好まないので今まで気にもしないし、

彼女たちに聞いても果物に興味は示してこなかった。


しかしアイラは打って変わってブドウが欲しいと言う。

食の好みが変わったのだろうか・・

好みが変わる女性について考えを巡らせると思いついたのがご懐妊だ。

もしやと思い、何か思い当たることはあるかとアイラに尋ねると、

まだ予兆などは無いと言うか・・

まだ子は授かっていないとはっきり言う。

逆にアイラが何故その様な事を聞いて来るのかと俺に聞いてきたので、

ブドウが欲しいと言う理由が分からないので

自分なりに想像を巡らしたのだと答えた。

そういうと、アイラは恥ずかしそうに

葡萄酒を造りたいのでブドウが欲しいと言う。

彼女はお酒が強いと言うか、

水の様に飲み全く酔うことが無い。

普通に水の様に飲んでいるが、別に酒好きと言うわけではない。

しかし、エルフの造る葡萄酒は相当美味しいらしく、

自分でも造ってみたいと思ったようだ。

趣味を持つことは良い事だと思うので、

アイラの葡萄酒造りを手伝う事にしたら

夫が妻の手伝いをしたらいけないと断られてしまった。

この世界の風習はよく理解できないが、気にしないことにした。


この際だと思い、アイラに俺が複数の妻を

持っていることについて尋ねてみた。

鬼族の女性は夫が複数の妻を娶る事を望まない。

アイラはどのように思っているのか気になってはいたが

聞く暇が無かったという事にして聞くのを躊躇(ためら)っていた。

アイラ曰く、別に当然ではありませんか・・

逆に質問された、なぜ今更その様な事を聞くのかと。

アイラが気にしていないか心配になったと素直に答えると

いきなり抱きしめられ熱い抱擁(ほうよう)を受けた。


「嬉しい・・こんな私を心配して頂けるなんて・・」


俺がアイラを心配しないはずがない、

と言うか妻の心配をするのは当たり前のことだ。

そんなに喜ばれることではないのだが・・謎だ。

俺に女性の心理など分かる筈も無い。

このことは鬼族の習性なのだろうと思う事にした。



市長に会いに行き公衆トイレの件の承諾を得た。

相変わらず事後承諾で構わないので

必要だと思う事はどんどんやって欲しいと言ってもらえた。


公衆トイレの承諾を得たので早速作ることにした。

肥料として利用するための施設でもあるので魔石が必要になるが

この都市では魔鉱石がすぐ手に入る。

魔石より効果も高く魔力の補充の必要もないので、

結構大きめなトイレを作ることにする。

大福たちを呼び公衆トイレの建設に携わってもらったら、速攻で作り上げた。


・・・囲いは作りなさい・・いやだ?・・ダメです・・

エルフも利用するし男性も州都と異なり結構な人数が住んでいる。

やはりその様な場で丸出しは(まず)い。

女性は特に嫌がるだろう・・嫌がらない?

・・・ダメです・・・丸出し反対・・・え~、じゃない!!

男性用女性用としっかり分けて作ってくれた。

やはり女性心理を(おもんばか)れば囲いを作り男女別にすべきだろう。


手慣れたもので商業施設の側にかなり大きめの公衆トイレが完成した。

次に公衆浴場の近くにも大きめの公衆トイレを作ってもらった。

もう2カ所ほど作ってもらえば十分ではないかと思う。

市庁の近くと農耕地の近くで十分だろう。


数日後、公衆トイレの増設及び、新設の要望が市長宛てに殺到したようだ。

特に女性からの要望が多く後を絶たない。

女性の心理としてやはり臭いは気になるらしい。

エルフでもトイレの消臭対策には頭を抱えていて、

大福たちが建てたトイレにはその問題が全くないので

大好評になっている。



くさい(にお)いは元から絶たないとダメなのですよ!!



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