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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
アザリア州
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食欲

おいしい食べ物に思わず魅了される。

良くある事かもしれない。

しかし時と場合による。

戦争中だ、戦闘に参加している者がいる中事故の欲求に負け

己の欲望に身を任せる行為に問題がある。

平和で何も問題がない時ならいざ知らず、

仲間が戦闘を繰り広げているであろう最中に

己の欲求を満たす行動をした者を容認するわけにはいかない。

俺はこの州の責任者であり、その妻を名乗る者の行動ではない。

俺もあまり人の事は言えないが無責任と言えよう。


さて・・どのような罰を与えようか・・

彼女たちに体罰をこれ以上与えるつもりはない。

よって精神的な罰を与えることにした。


「二人とも、俺の部屋への入室を当面の間禁止する。

 それと昼夜を問わず、俺への接触も禁止ね。」


「「え~ぇ、そんな~・・・」」


「それだけじゃないよ、これは俺への罰として 

夜の活動を一定期間中止するね。」


「「「「「ええ~っ、そんな~!!!!!」」」」


奥様連中が猛反発した・・・夜間活動自粛の実施に。


「「「「それって、私たちへの罰と同じじゃないですか~!!!!」」」」


聞き分けてもらった、連帯責任としてだが・・

ただし、俺の夜間活動自粛の解除はなるべく早く解くことにするとは約束したが

それでは罰として果たして問題ないのか疑問は残るが、

アイラたちはよく頑張っているので、なるべく彼女たちの

願いは聞き届けるように配慮することにした。


「夜間活動自粛は大賛成です、皆さまはもう少しご自愛すべきかと思います。」


ケイだけは俺の意見に賛成してくれたと思いきや


「私も、夜間活動自粛はず~っと続けるべきかと存じます!」


ブラウも賛成のようだ・・・・うん?

何故かブラウとケイは自粛を喜んでいるように見える・・気のせいか?


自粛期間について質問が出たが、

紫電が目覚めてそのあと解除する意向を伝えるとノアルが泣き出した。


「いつも私だけ、少ないのですが・・私がお嫌いになられたのですか・・」


そうだった、彼女はいつも俺から任務を受け俺の側を離れていることが異常に多い。


「では解除初日はノアルだけで、そのあと三日後に他の奥様たちってことで・・

 でもメルテはまだ接触禁止で!」


これは差別ではない。区別である。

罪を犯した者は罰を受けるのは当然で、その対象者はしっかりと自重すべきだ。

文句を言いたそうだったメルテだがアグラットのひと睨みで押し黙った。


人に対して処罰を与えたが、俺も自身の処罰を考えなければならない。

反省すべき点が多すぎて良い考えは浮かばないが・・・

それと、ケイの教育も今のうちにもう一度行うべきかもしれない。

以前は魔女たちに任せたが、人任せだけではなく俺自身もケイの教育を行うべきだ。

今のままでは俺の言いなりで自己の主張を出来なくなってしまう可能性がある。

その点を考慮しながら行おう。


俺の奥様方は、基本的には申し分がない。

今回の件も時期が悪かっただけの事だ。

本来教育を受けるべきは俺自身なのだろう。

ケイに教育を施す際に自分自身をも見つめ直すことにした。

その結果、今後俺がなすべきことも新たに見つかるかもしれない。


欲は時として人の判断を狂わせる。

俺も人のことを言えた義理ではない。

しかし人の行いを見て自分を正すことはできる。

今回の事件も教訓として俺の中で生き続けてくれれば良い。



欲に惑わせること無かれ!!




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