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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
王都
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生卵

アグラット、メルテ、ブラウが王城から戻ってきた。

ブラウはまだ少し怒りが収まらないようだ。

恐らく陛下との話し合いが(こじ)れているのだろう。

一度ブラウとしっかり話をした方が良い、

ブラウの為だ、どうしてもと言う場合は

俺が陛下に直接交渉しようと心に決めた・・・最悪拉致ってやる。



妻が全員揃ったので、今後について話し合いをすることにした。

本当は俺から今後について意見を述べるべきかもしれないが、

俺が意見を先に言うと、皆が言う通りにすると言い出しかねない。

なので、妻たちに先に意見を述べてもらう事にした。

今後についてなのだが・・・

・・子が欲しい

・・もっと回数を増やしたい。

・・時間をかけて欲しい。

・・時間延長は何時間まで。

・・日暮れから夜明けまでは短い。

・・昼夜問わずヤルべき。

・・一日貸し切り券が欲しい。

・・・えっと・・何の話し合いだった?

・・以前の妻会議で出た意見ね。

貴重なご意見ありが・・じゃない!

今後やりたいことについて・・赤ちゃん欲しいって

それ以外は・・・・・・無い。


俺は王都を出たいと意見を述べても、だから何って感じだった。

どこにでも、いつまでもついて行くのみと口を(そろ)える。

出て行くにあたって、どこか良い所をしらないかと聞いても

何処でも良いと答えるが、アイラは森に住みたいと答えた。

森とは近衛騎士団時代に俺とアイラが初めて出会った場所だ。

ディアナや白パンちゃん、大福たち、ノアルまでも賛同した。

あの森は誰も住んでいない辺ぴな場所だが、思い出深い場所だ。

確か陛下も自治領として与えるって言っていたような・・


大まかだが森に移住することにし、ロンヒル街の住人にも伝え、

今後どのようにしたいか意見をまとめる様にアイラに頼んだ。

この街にも残りたい者は残っても良いし、

一緒に行きたい者がいれば連れて行くとも伝えてもらう。

早急に移住するわけでもないので、ゆっくり考える様にしてもらった。



さて、ブラウと二人で話そう。

王族として育ち、この国に王族としての義務がある。

それを認識したうえで俺の妻になるといっているのかどうか。

王侯貴族の婚姻は基本政略によるものだ。

自由恋愛など認めたら大変な事になる。

ましてや王族だ、俺の元の世界でも王族が自由恋愛の果てに

結婚したこともあったが

その結果、中には国家の危機を引き起こし、

クーデターまで勃発した国家もあった。

まあ、一般人の嫁を(めと)りその王妃が贅沢三昧をし

国費がそこを突き国民が貧窮(ひんきゅう)にあえいだ結果だが、

王妃だけが悪い訳ではない、

しっかり王族としての教育を怠った王家の責任なのだが、

何か勘違いして王族に嫁いだのだろう。

王族は好き放題やりたい放題、国費使い放題とか・・

あれ? 白パンちゃんは王族から出るんだった。

まあ白パンちゃんには心配は無いとは思うが、義務は義務だ。

義務を(わきま)えてのことなのかどうか、少し不安だ。

一時の恋愛的感情のまま婚姻したいとは王侯貴族としては失格だろう。

一般人ではないのだ、しっかり考えて欲しい。

いや、一般人でも同じか、婚姻はしっかり考えた方が身のためだ。


「えっ? (わきま)えてますよ。

 国民もノーヴ様との婚姻に賛成のようです。

 王家指示の貴族の方々もこの婚姻に賛成されています。

 反対の姿勢を崩さないのはお父様だけです。

 それと、私・・子が産めるようになりました。」


「おお~、それはお祝いしないといけないね。

 大人の女性の仲間入りだね・・おめでとう!

 しかしお父さんは反対なのか・・分かった。

 う~ん、賛成しないまでも反対したまま貰うわけにはいかないね。

 よし、分かった、俺が王城に行って来てきっちり話を着けるよ。

そしてお父さんに承諾してもらうよ。」


俺は親子丼に生卵をかけて食べる決意を固めた。



・・・・良いのか、食べても?


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