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悪魔オヤジのムソウ  作者: 祇神 安紀
王都
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逃避

ご覧頂きありがとうございます。

本日更新分の2話目になります。

ミミズたちとナスビは捕縛(ほばく)され、残る貴族の一部も捕縛(ほばく)

他の貴族は戦々恐々としながら引き上げて行った。

俺は控えの間に拉致監禁され戦々恐々とし(おのの)いている。

・・・何があった?

・・・何の事だ?

・・・王太后って何?

・・・母上様って何?

美味しいの?・・・それ

食べてみたい・・・食べちゃった・・・



周りがゴチャゴチャと五月蠅いが俺はそれどころでは無い。

心の整理が、心の準備が、心の(いや)しが、心の温かみが・・

総て心の隙間に埋もれて行くのが分かる。

俺の心に残るのは暗黒物質にも似た何かだ・・

・・・これは何だ? 何を意味する?

そう・・これは・・・罪悪感だ!!!!

お、お許しくだせぇ~、お代官さまぁ~~~・・・

おら、知らねえで、食っちまっただ・・・

悪気はねぇですだ・・・

大そうなモン食っちまって申し訳ねえですだぁ~!!

国王陛下の母ちゃんの親子丼を食べてしまった。

お腹壊さないかなぁ~? 病気にならないかなぁ~?

・・・・現実逃避したい!!!!!


「ノーヴ君・・・旦那様・・・ノーヴ様・・・」


色々と五月蠅いじゃないか・・心の整理がつかないんだよ~・・


「お父様、私もノーヴ様の妻になります。

 文句は御座いませんですよね?」


・・・・えぇ~!!


「ハッハッ、ロンヒル閣下は女性に人気がおありのようですな。」


帝国の侍従長も同席している。

ふと我に還り周りを見れば、侍従長、メルテ、ブラウ、陛下、宰相

何故にここにいるのだろう?

ブラウは顔を真っ赤にし、髪を逆立て激高しているようにも見える。

メルテはブラウをあやそうとするも効果がない。

陛下もブラウを(なだ)めるも効果なし。

宰相は知らん顔、侍従長は愉快そうに眺めている。


侍従長は一度断ったブラウとの縁談の見直しを陛下に持ち掛け

陛下は前向きに考えようとしたが、当の本人が拒絶している。

まあ、様子を見る限り平行線で話は着かなそうだ。

ブラウも(らち)が明かないと俺に話を着けるように言うが

俺はそれどころでは無い。

適当に(あしら)おうとしたら腕を()みつかれた。

痛くは無いのでそのまま頭を撫でてやると、落ち着いたのか

抱っこを求めてきたので抱っこしたら、そのまま寝てしまった。


「ふぅ~、やっと落ち着いたようだね。

 困ったものだよ、どうしてくれるんだい?ノーヴ君」


「さぁ~、どうしましょうか?陛下・・・」


「どうにかしてくれよ、ノーヴ君。

君の責任だよ・・・・でも今は仕方がないか。

話は変わって今後の事だけど、本当に王都から出て行くのかい?」


俺は全ての職、爵位を返上し旅に出るつもりだ。

どこか知らない街へ行き・・村が良いかな。

のんびり暮らして行きたいと思いを伝えるが・・


「果たしてうまく行くかな?

 君について行きたがる人達はどうするのさ、

 置いて行くのかい?」


流石に置いては行かないが、大した人数でもないだろう。

当然連れて行くが


「へぇ~、数千人を連れて行くのかい?

 それは(まず)いんじゃないのかな。

 行く先々で迷惑を掛けることになると思うよ。」


確かに数千人規模のご旅行団体様がいきなり村や街に押しかけたら

ちょっとしたパニックが起きるかもしれない。

宿泊施設も確保できない、それどころか食事処も不足するだろう。

しかし、行く当てもない旅に同行したがるモノ好きはそうはいない。

まあ、付いて来たとしても十名前後くらいでは・・


「左様で御座いますね・・

恐らくロンヒル街の(ほとん)どがついて行くのではと・・」

メルテさん、それはちょっと大げさでは・・

それは無いとは思うが若し、そうだとしたら・・

あの人数を引き連れての旅行など無理に決まっている。


「そこで、どうだろう?

 例の森だけどさ、そこを君の領地とし治外法権を認め

半独立にすればいいんじゃないかな?

 そしてロンヒル街を大使館だったかな?

 それにしてしまえば、ノーヴ君がプトレ王国の内政に係ることもなくなるし

 君の望む自由な街に出来る。

 どうだい?」


「お待ち下さい、国王陛下。

 ノーヴ閣下、いっそのこと我が帝国にお越しになりませんか?

 ご一緒される方も例え数万おいでになったとしても受け入れますぞ。」


・・・いや、帝国はちょっと・・遠慮します・・裏が有りそうで怖い。


色々ここにいる皆が話してくれるが、頭の中に入ってこない。

今は親子丼のことで一杯だ・・・

いや、もしかして疲れているのか?

俺が王都に来た目的が達せられ安心しているのか?

俺は英雄でもないし、ましてや勇者でもない。

アニメや漫画の世界のヒーローじゃないんだ。

はい、終わりました、次やってみよ~・・とか出来るかよ。


「すみません、色々考えてみたいので

 後日、一段落着いてからまた話させてもらっていいですか?」


嘘だ、今はもう考える力など残ってない。

とにかくこの場からさっさと逃げ出したいだけだ。


「そうだね、ノーヴ君、後日また話をしよう。

 本当にありがとう、そしてお疲れ様。

 この国の為によくやってくれたね。」

 

「はぁ、まあでは街にもどりますね。」


国の為にだと・・誰が国の為に動くものかよ。

アイラたちの為に決まってんだろ・・と思ったけど言わない。



親子丼食っちまった・・

かつ丼だったら良かったのに!




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