議論
ご覧頂きあちがとうございます。
本日更新分の3話目になります
昨夜はすごかった・・・
いつも淡泊なノアルだが、いつどこで覚えたのか様々な秘技を披露した。
・・二人のお姉さまから教えてもらった、だと?
・・これをやれば、喜ぶこと間違いなし、だって?
・・この際だから天国まで登らせてやれ、って何?
・・病みつきにさせてしまえ、って言われたの?
魔女たちを説教するも
ハイ、気持ちよかったです・・・
ハイ、中々体験できませんね、たぶん・・・
ハイ、またお願いしたいです・・・
今日の会議を忘れてしまいそうになった。
最中、会議などはどうでも良いって思ったのは・・・秘密だ。
体力をかなり消耗したが、返って気負いなく会議に臨める。
俺はアイラとディアナを伴い・・
・・着替えてきなさい、今日はズボンね!!
二人を伴い王城を訪れた。
かなり多くの貴族も招集されているらしく、王城は人で満ち溢れているが
「おい、あれか?・・・そうらしい・・・かなり若そうだが・・・」
「成り上がりか・・・下民のくせに・・・何も出来やしまい・・・」
小声で話している様だが、わざと聞こえる様に話をしている。
まあ、気にする事もないのだが、二人は苛立ち始めている。
「アイラ、ディアナ・・無視しろよ。」
二人とも頷きながら俺の腕をとり寄り添ってきた。
「何たること・・ここをどこだと・・けしからん・・身の程知らずな・・」
・・・罵声にならないだけマシだと思う事にした。
会議の間に案内され席に着くと、
陛下と宰相も入場され会議の開催の宣言が行われた。
初めに外務卿がメネス帝国による宣戦布告状を読み上げた。
各貴族はそれに対し意見を述べるも、建設的な意見は何も出てこない。
戦うべき・・・和平を結ぶべき・・・無条件降伏したほうが・・
俺は静観を決め込んだ。
敵情を把握もしないで意見を出し合うこと自体滑稽としか言いようがない。
陛下もそれくらい分かってはいるのだが貴族の反応を確認しているようだ。
俺は衛士隊長にこの会議における貴族の動向の監視を頼んでいる。
軍務卿派閥の貴族及び日和見貴族の様子を見ることにより、
戦時中に不逞の動きをしそうな貴族を特定し、
軍警察と衛兵隊をその貴族の屋敷周辺に配備してもらうためだ。
前もって得た情報とは違い日和見貴族の数が多くなっている気がするが
イザとなって躊躇している貴族もいるのだろう。
意見はある程度出てしまったようで、
貴族たちは同じことを繰り返し述べるだけになった。
そこで外務卿は陛下に意見を求めた・・・やはり大バカだ。
陛下に対し意見を求めるとは臣下が如何に無能かを曝け出したようなものだ。
通常元首に対し意見を求める時は、
臣下の意見をまとめそれを奏上した後に行うべきなのに・・・
外務卿は大バカまたは陛下を蔑ろにしている逆臣だ。
さすがに、軍務卿はそれに気が付いた様で直ぐに外務卿を窘めた。
確かに意見はまとまらない、外務卿程度ではまとめる能力もない。
しかし、軍務卿と軍総司令も何も意見を述べない。
会議の成り行きを見守っている風を装って入るが、
何か仕込んでいるように感じる。
「大変失礼致しました。
では私の愚見を申し上げますれば ここは開戦の一言に尽きるかと存じます。
和平交渉の件ですが時すでに遅く、もはや帝国には
交渉に応じる気は無いと判断しております。
また降伏に関しましても、帝国に従属国した国々の扱いを見れば
お分かり頂けるとは存じますが、征服された国の領民は全て奴隷として
惨い扱いを受けております。
その様な目に我が国の領民に味合わせることなどできません。
ここは断固として戦うべきかと。」
・・・したり顔で言いやがった・・
陛下が軍務卿に開戦に関しての意見を求めると
「そうですな、陛下。
帝国兵凡そ二十万の来襲となりますと、
我が国も全軍を上げて向かい打つ必要がありますが・・・
その際に掛かる戦費は膨大になります。
単純計算ではありますが、年間国家予算の十倍ほど必要になります。」
どこから二十万て数を出したのやら・・
それって帝国兵の総数じゃねえか・・
あ~、なるほど・・ここまでは外務卿と示し合わせてのことか・・
「予算の件ですが、十倍だと捻出は不可能です。
三倍が限界かと・・」
コルネ卿が十倍は無理せめて三倍でお願いって感じで答える。
「そうですか、コルネ卿・・・残念です。
では、陛下いかがでしょう、
前回の戦と同じ戦法で帝国軍と対峙すると言うのは
そうすれば、戦費も少しは節約できますので。」
・・・なるほど、魔法師の殲滅ねらいか・・・




