聖クロレンツ学園高等部1年A組の三馬鹿トリオの平和な日常
私は女子高生になり漫画で言えばモブな立場だ。
普通に授業を受け、モブ仲間と昼ご飯したり、遊んだり。
モブに恋するイケメンなんていないし、普通にバイトしながら青春を過ごす。
『あ…』
「どうした?花香」
「便秘かー?」
『違う違う、ほら…』
スープジャーに湯を持ってきて、教室でカレーラーメンを食べろ、母よ昨夜の美容室で切った髪型を爆笑した仕返しか。
良い歳こいて、セーコちゃんカットするから笑われるんだ。セーコちゃんカットなんて、数十年前の髪型だよ…。
「まさか、今日の昼はソレ?」
「あっははは。まじ?ウケる」
仕方なく、私は机にカレーラーメンとアンパンを出し、意を決してカレーラーメンに湯を注ぐ。
「作んのかよ(笑)」
「うわ…胃を刺激する香り」
『でしょー…交換する?』
カレーラーメンの香りが教室を支配し、クラスメートは生唾をゴクリする。
「え、無理、でも…」
「うん…一口交換しない?」
『優宇ちゃん、唐揚げ』
「オッケー」
「オニギリとアンパン」
『そっちか!』
「オニギリが2つあるし」
『優しい瑠梨にはサービスで、一口あげるよ』
「まじ天使」
で、3人でいただきますをし、蓋を開ければ、更に教室を香りが支配する。
『うん!うまっ!』
「花香は今、このクラスの天辺に君臨したよね」
「たかがカレーラーメン」
「されどカレーラーメン」
「「私達は負けたのだ!カレーラーメンに!!」」
『阿呆か…』
私は気にもせずカレーラーメンをズルズル啜り、腹を満たした。
次の授業では、窓を開けてもカレーラーメンの匂いが充満し、先生は勿論クラスメートを悩ませた。
翌日のお昼には、何故か…ラーメンを啜るクラスメートを多数見かけた。
恐るべし飯テロ!
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