表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【感謝150万PV】1年後に断罪される悪役令嬢ですが、記憶を取り戻したら全て濡れ衣だったと分かったので、逆に断罪しようと思います  作者: ゆうか
アルバートとの再会と文化祭編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/124

63話 ソフィアとアルバート

♦︎♦︎♦︎

「酷いのは貴方の方では無いでしょうか。ソフィア嬢」

突然後ろから発せられた声の方に皆が驚いて振り返る。

そこに立っていたのは、アルバートだ。


「1国の王子の婚約者、ゆくゆくは王妃となる者に相応の教育がなされているのは当然です。子供のように泣き喚く貴方が敵わないのは当たり前でしょう」

アルバートの顔は笑っているのに、目は今までに見たことが無いほど冷ややかだ。


「そんなの、身分のお陰じゃないですか!私だって一生懸命頑張りました。なのに、皆でソフィアを虐めるなんて…」

ソフィアは、ひどいひどいと泣き続けた。


私の位置から見れば、泣き真似なのが丸分かりだ。

何とも言えない気持ちになる。


「もし、仮に貴方が王太子妃になれたとして、地獄のような日々になると思いますよ。

感情を出してはいけない、あらゆる面での教養がなければいけない。上に立つ者として、最低限の事です。

それに貴方は頑張ったと言いますが、この学園の1年生の生徒数は120人。入学当初がどのぐらいの順位だったかは知りませんが、もう少し努力されてはいかがですか」

アルバートはピシャリと言い放った。


…アルバート、めっちゃ感情露わにしてない?

ソフィアに対して、見た事がないくらい冷たかった。


まあ、普段の彼を知っているわけではないけど、歓迎パーティーで女子と接していた彼を見ると、女性のあしらい方は心得ていると思う。


それにしても、どうしてアルバートはここに来たのかしら。

1学期にこの学校にいなかったアルバートは、学園内の成績表なんて見に来ても仕方ないと思うのだけど。


…はっ!もしかして、有望な人材を勧誘するために、成績優秀者を見ておきたかったとか。

あるいは、婚約者に相応しい人材を探しているとか。


うーん。悩んでも分からないわね。

でも、私の方に味方してくれたのは嬉しい。


留学先での知り合いだし、あんな事もあったから、私の事を信頼してくれているのかもしれない。


「ミアさんって、アルバート様の事も誘惑してるんですか」

突然、低い声のソフィアが喋った事に驚く。

どう解釈したらそうなった?


確かにアルバートは私の味方をしてくれたけど、それだけで彼の事を誘惑していると思われるのは心外だ。


「ふん、ヘンリー様に言いつけてやるんだから」

アルバートは何か言いかけたが、ソフィアは怒りながら、どこかへ走って行ってしまった。


「僕は公平性を持って、意見を述べたつもりだ。決してミア嬢を庇ったわけでも、ソフィア嬢を貶めたかったわけでもない。この国に来るにあたって、生徒の性格や成績などはある程度把握している。それらを鑑みて、ソフィア嬢の言っている事が明らかに理不尽であると思ったから、口を挟んだだけだ。

それだけは覚えていて欲しい」


アルバートは、ポカンとしている生徒達に、こう言い放つと、スタスタとどこかへ行ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ