プロローグ
新作になります。
既作の『名門貴族に生まれたけれど、戦国大名目指します』を17時に投稿していますので、併せてご覧いただけたら幸いです。
就寝前の時間にベッドで本を読むのが、俺の一番の癒しの時間である。
俺は、世界史が好きで、最近はプロイセンにハマり始めていた。
今、俺は、ヘタリア女子芋領民のバイブルであるプロイセン史の本を読んでいた。この本を読んでいると、ヨアヒム1世の弟に大司教で贖宥状販売のパトロンのようなヤツがいたことを知る。
ネットで父親のヨハン・ツィーツェロの辺りの系図を観て、ヨアヒムの弟にアルブレヒトなる大司教の名が書いてあった。
この時代に生まれたなら、大司教になるより、新大陸に征服出来るじゃんと思いつつ眠りに就いたのであった。
眠っていると、急に息苦しくなってきた。目を開けようにも、開けることが出来ない。
自身の周りには水のような感触があり、寝ていたはずなのに、水の中に入れられてるなんて、何があったんだ?
まさか、泥棒でも夜中に入って、俺を風呂に沈めたのだろうか?
しばらくすると、自分の身体がどんどん沈んでいくというか、狭いところに押し込まれていくような感覚に陥った。
押し込まれて、出た先には、空気を感じることが出来る。
ようやく、風呂?から出ることが出来たのかと思い、目を開けようとするが、目が開かない。
そのままじっとしていると、いきなり誰かに足を掴まれ、宙吊りにされた。
成人男性の足を掴んで、宙吊りにするなんて出来事に驚くと、思いっきり背中を叩かれた。背中に激痛が走る。
思わず、痛ぇな!と言ったが、その言葉が出てくることは無かった。
俺が言葉を発すると聞こえてきたのは、オギャーという声だった。
唖然としていると、再び背中を叩かれる。思わず、叫ぶとオギャーと言う声を発していた。
何度か同じことが繰り返され、また風呂に入れられるような感触と、布で身体を拭かれるような感触を感じると、誰かに抱かれるような感触が感じられた。
すると口元に突起物のような物が当てられた。本能的に、何か吸わなければならないと、思わさせられる。
本能の赴くままに突起物を咥え、吸うと液体が口の中に入ってくるのを感じる。
まるで哺乳瓶から飲み物を飲むような感じがする。何年か前に、行きつけのバーでカルーアミルクを哺乳瓶で飲まさせられたことを思い出してしまった。
液体を飲み、満腹感を感じてくると、だんだん眠くなってきた。
今体験していることは、夢の世界だったのだと思うことにして、再び眠ることにする。夢でなければ、こんなおかしな体験はしないだろう。
この作品は皆様のブックマークとポイント評価で支えられています。
興味を持たれた方は是非とも、ブックマークと下部からのポイント評価をお願いします。
レビューなどいただけると更なる励みになります。