ただいま参りました、如月書店です。
「う"っ…」
「ギャハハハハハ!!!!」
俺をまるでサンドバッグのように扱う奴らが上から汚い笑い声を出す。
「くっクソォ…!!!!」
敵わない、適うはずがない。
分かってはいるが、このままやられる訳にはいかない。せっかく居場所を見つけたんだから。
自分の体に鞭を打ち抵抗の意を見せる。
ただ、この状況どうすれば抜け出せられる?
まるで悪夢のような。
「……あ? んだよ、オラァッ!!!」
吐き出された言葉にはとてつもない威圧が乗っていた。
そして鈍い痛みが体に走る。
「カハッ……ヒュー……だれ"が……助け…」
神なんかいない。
分かっていても縋りたくなってしまった。
誰でもいいから。
また、あの場所に戻りたいと思ってしまった俺はもう、前とは違うな。
「「ただいま参りました、如月書店です。」」
「……あ"ぁ!?」
「「与えられた命に感謝し与えられた使命を全うさせていただきます。__ユーリス王の名の元に。」」
不意に現れた彼ら。
そう、彼らこそが俺の居場所。
01 サンドバッグという名の男
2018/07/14 22:21