こんにちは異世界 (2)
「ほら、ここがギルドだよ!じゃあねボウヤ」
おばちゃんと別れたオレは今、ギルドの扉の前にいた。
扉の奥からは色んな声が聞こえてくる
「ここが、ギルド…」
オレは意味もなく呟いた。
…ヤバイ!今のオレ決まってたわ
なんかラノベの主人公ぽかったわ
…ってそんな事をやってる場合じゃない
この手の異世界転生は、魔王を倒しその褒美に向こうの世界に帰れたり、何でも1つ願いを叶えて貰うのがお約束
オレはその第一歩となるギルドにきたんだ
べ、別にあのおばさんが質問するまで離れなさそうだったから、思いついたのがギルドって訳じゃないんだからね!
オレは1人ツンデレをしながら扉に手をかける
…1人ツンデレって何だ?まぁいいや
ここを開ければ始まるんだ。オレの異世界RPGが
期待と不安で少し緊張しながらオレは勢いよく扉を開け
「お、お邪魔しました〜〜」
中にいたザ・荒くれ共が一斉にこちらを見だしたので耐えきれず扉を閉めた。
何だよ、怖すぎだろギルド!RPGの主人公達はあんな所に平然と入っていくのか!凄すぎだわ
オレの心がいきなり折れかけてると
「あの、どうかなさいましたか?」
ギルドの中から綺麗な女の人が出てきた。
「うっ!あ、あひゅ」
コミュ障のオレが言いよどんでいると
「もしかして冒険者志望の方ですか?」
向こうから助け船を出してきた。
オレがコクコクと頷くと
「あぁ、それでしたら中にお入り下さい。ココは冒険者ギルドであってますよ」
扉を開け中に入るのを促してきた
…どうやらオレが中にいた荒くれ共を見てギルドを間違えたと思って帰ったと勘違いしたらしい