面談の続き
面談のつづきです。
ひと通り書類に目を通して2,3質問を受け答えして採用を告げられた。
良かった。ギリギリ住むところはなんとかなったのだろうか。
「運が無かったのね。でも、うちとしては有望な料理人が確保できたのだからありがたいんだけどね」
会長さんはそう言うと、契約書と勤務先を書いた書類を渡してくれる。
「運は無いのですけど、まあなんとかなってきましたので、そこはあきらめ半分何とかやってきてます」
私はそう言うと、受け取った契約書にサインをして渡す。
「ちょっと変わった会社でちょっと変わった職場だけど、多角経営の割には安定しているから安心してね」
いろいろと安心できないワードが含まれていてちょっとふあんにはなるが、雇ってもらえるのだから良しとしよう。
「明後日には引っ越してくるのね」
「大家さんの方も期限限界でして、良くしてもらったので迷惑かけるの何なので」
私はそう言いつつ、給料も早く欲しいのでと心の中でつぶやく。
「引っ越しも大変だろうし、うちの若いのをトラックで迎えに行かせるわ」
「良いんですか」
レンタカーをこれから借りようと思っていたのでありがたい。
「現地から逃げられても困るし」
小声だったので良く聞こえないが逃げれられるとか聞こえた気がする。
「何かおっしゃいました」
「なんでもないわ。ちょっと街から離れた旅館だけど何とかなるわ。社用車も用意してあるし」
ちょっとごまかされた気もする。
「個人でもバイクを持ってるのでちょっとくらい不便でもなんとかなると思います。
「あらそうなの。じゃあ、大丈夫ね」
なんか勤務先の住所普通なんだけど、市街地から外れてるんだろうか。
まあ、旅館だし閑静なところにあるのかもしれないしね。
住むところと仕事は確保できたんだ。ダメなら働きながら探しても良いだろう。
無事採用されました。
次は引っ越しです。