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猫旅館  作者: 和泉 猫
2/5

就職面談

就職面談です。

次の日に指定されたお店に向かう。

駅からちょっと離れた住宅街にあるわかりにくいお店だった。

目印は神社の側だと言う事で、迷うことはないけどこんなところにお客さんは来るんだろうか。


カランカラン

扉を鳴らして開けたら、少し暗めの店内にいくつかのテーブルとカウンター席がある。

お客は・・。いないみたい。

待ち合わせ時間より少し早く着いたせいだろうか。

「いらっしゃい。おや、会長が言ってた人かな?」

お店の店長らしき、年配の男性が声をかけてくる。白髪もあるし60歳手前くらいかな?

「会長さんかわかりませんが、本日面接と言う事でこちらにお邪魔しました」

「会長が、渡良瀬さんと言う女性が先に着いたら待ってもらってくれと聞いているよ。さあ、そこのテーブルにどうぞ」

そういわれると端にあるテーブルに案内される。


「ありがとうございます」

どうせ待つので座って待たせてもらう。

「私はここの店の店長だよ。会長はいくつかの店を経営しているから、仕事が決まれば同僚になるかな」

そういうと、笑いながらカウンターの奥に入ってコーヒーをいれる準備を始める。

手慣れた感じに豆を出したり、お湯を沸かせたりしている。

ちなみに、私も短期でバイトでやったことはある。奥が深くて完璧にこなす自信はないけどね。


お湯が沸いて、コーヒーができるタイミングで扉が開いて女性が入ってくる。

「会長おはようございます」

「おはよう」

にこっと笑うと、私がそこにいるのをわかっていたようでまっすぐこっちにやってくる。

「おはようございます」

私はあわてて立ち上がると、頭を深々と下げる。

「渡良瀬さんね。今日はよろしくね。ほとんど条件の話だけになると思うから気軽にしてね」

そういうと、私に席を進めて自分も腰かけた

「改めまして、天原です」

「渡良瀬希美です。よろしくお願いいたします」

自己紹介をしたタイミングで店長さんがコーヒーを私たちの前に置いてくれた。

いい匂いだ。結構いい豆を使っていると思う。

「じゃあ、お仕事の話ね。勤め先は旅館で厨房での調理がメインです」

そういいながら、お仕事の内容を書いた紙を見せてくれる。

「あ、履歴書もらわないとね」

天原さんに言われて私は自分の履歴書を渡す。

「あら、結構資格持ちなのね。調理師免許だけじゃなくて、普通自動車に大型二輪、簿記、危険物ってすごいわねえ」

感心したようにつぶやく

「将来自分のお店を持てたらって事で取れるだけ取りました」

「あら、計画的ねえ」

にっこり微笑んでもらえた。高評価だと良いなあ。

面談はどうなるのかな。

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