第8話 誰もが学びたいことを好きなだけ学べる社会へ
数週間後、投票結果が発表された。結果は改正成立。既存の大学入試制度やサポート体制、高等教育のあり方などが全て新たなものに刷新されることが決定した。これで私たちが目指していた「理想の教育」が国家の方針として採用され実施されていくことだろう。
「やりましたね。これまで志1つに協力していただき、ありがとうございました羽川先生。」
「こちらこそだよ浅川くん。小さな不満も必死に訴えれば社会を変えることができるんだ。いろんな方々にお世話になったが、意見を言うことの大切さがとても感じられたよ。」
「はい、私はあの日先生の講演を聴いて共感できる意見に出会えてとても良かったと思います。」
こうして時間はかかったものの、一個人の意見がだんだんと広がり、最終的に社会をより良い方向へ変えることとなった。教育はなかなか楽しめるものではないかもしれない。しかし、自分で「面白い」、「驚いた」などと感じたことは何度かあるのではないだろうか。それらは自分が「もっと知りたい」、「詳しく学びたい」と興味を持っていることだ。「興味をもつこと」、これが自分の未来を切り開くことになる始めの一歩である。この社会ではこれからより生き生きとした学生が増えていくことだろう。学びたいことを深く学べる教育制度、学ぶための費用を補助する学費補助制度、学びたい環境で学べる進学制度。総合学力は重要ではない、「学びに励む姿勢」で進学できることが何より喜ばしいのではないだろうか。




