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橘るりりの独白
いつも下を向いていた。
見たくないものを見ずに済んだから。
いつからか人と一線を置くことが当たり前になっていた。
何か特別な理由があったわけではない。
これは生まれつき、と言うべきだろうか。
高校生になれば何か変われると思った。
いや、自分自身で変わろうとしたわけじゃない。
ただ勝手に、周りが変えてくれると思った。
それは自分自身に目を向けるより、変えてくれる人を探す方が簡単だと思ったのかもしれない。
だからこうして後悔に苛まれているのだろう。
あの時こうしていれば、なんで何度思ったかわからない。
けれどこの時、私はそんな生き方を死ぬほど恨んだ。
今までの後悔などちっぽけに見えてしまうほどに。
あぁどうか、彼を助けて。
やっぱり私は、誰かがこの現状を変えてくれるのを待つだけだった。




