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精霊と人々の交流記

作者: どんちゃんマーク

精霊主人公流行れっ!

その日の事は今でも鮮明に覚えている。


その日、俺はいつもの様に剣術の先生とマンツーマンで剣術の鍛錬をしていた


「そこまでっ!」

「はぁ...はぁ...」

「大分腕が上がってきましたな王子」


そう言う先生の声と同時に地面に倒れ込む。


「この調子ですと来年には教える事が無くなるかもしれないですなぁはっはっはっ!」

「なにを...はぁっ...ご冗談を」


この先生の鍛錬は確かにキツイが自分の剣術の腕が上がっているのが目に見えてわかる為、よく指導をしてもらっている


俺を指導してくれているこの先生は今でこそ引退をしているが、現役の頃は1人でアースドラゴン等をよく狩っていた名うての狩人だったらしい。らしいと言うのは、過去に何度も先生の名を聞いてみたが、上手いことはぐらかされ、周りに聞いてみても先生が口止めでもしているのか、教えてはくれなかった。

そのため今はただ先生、と読んでいる(流石に親である国王夫妻は知ってるみたいだったが)


「王子はこの後はいつもの所へ?」

「ああ、あそこは水温も丁度イイからな」


俺達王族が住んでいるここ王都エイビスには王族しか立ち入れない小さな湖がある。

俺はそこでいつも鍛錬でかいた汗を流している


「では、また来週」

「ありがとうございました」


そう言い先生はその場から姿を消した。先生が言うには瞬歩?と言う技らしいがあんな技を使えると聞いたのは先生以外いない


「いつ見てもどうやってるのか全然分からん」

ぼやきもそこそこに、先生と別れた俺はそのまま湖へ向かった。鍛錬所と湖は比較的近いので歩いて行けるから便利だ



湖に着いた俺は下着以外を脱ぎ捨てそのまま湖の中へ入っていく


「ふぅ〜」


実はこの時間が結構好きだったりする。周りには木に覆われていて、小動物が水を飲みに湖を訪れ、この小さな湖で1人浮かんでいる時間が。この時は王子としての自分を忘れる事が出来る


「しかし...いつも思うがあそこは不思議な雰囲気だな」


自然豊かなこの湖だが、一つだけ人工的な物がある。湖の中心にある小島にひっそりと建っているお社、そこは精霊を祀る場所なのだが、何故この湖の上の小島にお社を立てたかと言うと、200年程前、当時の国王が新しい建物を建てるために立地の良かったこの湖を埋め立てようとしてこの湖に棲んでいた精霊の怒りを買い、退位を余儀なくされた。そして、埋め立てようとした国王とは逆に精霊は湖の水を溢れさせ、王都一帯を水の底に沈めようとしたらしい。そして当時の王子や王女がその精霊の怒りをどうにか鎮めようとあの小島にお社を立てた。というわけである


「うん?社が光っている?どういう事だ?」


あそこは光る物なんてない筈だし、ましてや王族以外の人物が侵入したなら重罪ものである。不審に思った俺はお社のある小島へ泳いでいく、そして 小島の岸に着くか着かない位の場所まできた時、その光が大きくなり目の前が真っ白になった。後で聞いた話だがその光は王都全土を包み込む程の大きさだったらしい


数秒か...数分か...或いはもっと掛かったのかも知れない、漸く視界が元に戻るとふと、違和感がする


「社に何かがいる?」


不審に思い護身用に腰に括りつけていた短剣を抜くとゆっくりゆっくりとお社に近づく。

お社の入口の横の壁に張り付き中の様子を見る


「いない?けど気配はする、すると最奥の祭壇付近か」


忍び足で中に入りゆっくりと祭壇へ近づいていく


「ここを曲がれば祭壇だよな...」


(思いっきりも時には大事だ)と先生が以前言っていた言葉を心の中で呟き、深呼吸をして


「すぅ〜はぁ〜...良し!」


「そこにいるのは誰だ!」

そう声を発しながら曲がり角から祭壇の方へ行くと.....そこには人間では出せない神秘的な美しさもち、この世界のものでは無い衣服を身につけている女性がいた...


「.....はっ!あっ貴方は如何してここにいる?此処は王族以外立ち入り禁止のはずだが」


一瞬あまりの美しさに惚けていたが、何とか意識を取り戻し若干吃りながら聞いたら普通に返事が返ってきた


「うんっ?あっ!こんにちはっ!私フェリアーナって言うのっ!あなたのお名前はなんていうの?」


「あっああ、名はトリバンド・グズン、王子をしている」


その美しさと性格の明るさに若干動揺しながら答えた。


(何普通に返事してんだよ自分〜!?)


あまりに普通に自己紹介された為、返事をした自分を叱っていると、不意に女性はとんどもないことを言い出したのだ


「私って精霊なのっ!だから人の世のことはよく分からないから色々おしえてっ?」



「.......はっ?」


そう答えるだけで精一杯だった


この出会いこそが後世にも多大なる影響を与えたかの有名人(有名精霊?)フェリアーナと建国以来きっての賢王と讃えられたトリバンドとの出会いの場面である。

【王室の出来事〜トリバンド王の呟き・子供時代編】より引用

おかしいな...主人公は精霊なのにほぼ出番が無い

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[一言] こんにちは、 先ず以前感想を頂きありがとうございます。 そして、作品をお書になった事、おめでとうございます。 これからは、お互い書き手として、頑張って行きましょう、
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