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死神days  作者: 優蘭
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第4話・初めての狩り1

「・・・だから、ここはこれをこう代入して・・・ホラ、こうすれば解けるだろ?そんじゃあ、これの応用があるから、教科書の85ページと、86ページの題問2と4を残りの20分でやってくれ。残りは宿題だ。近くの人に聞いてもいいが、うるさくなれば聞くのは無しになるからな。」

と、めちゃくちゃな説明を先生が言い終わるか終わらないかの内に、みんなはしゃべりだした。しかし毎度の事なので、先生は気にすることなく、イスに座り、パソコンをいじり始めた。

最初の5・6分で問題を解き終わった篠崎夕蘭は、前の席に座っている、生徒会長の山中裕哉をボーと見ていた。(なんとなく、朝から様子がおかしいみたいだけど・・。どこがおかしいのだろう・・・。なんか、ものすごく昨日と変わったような。でも、周りの人達はきずかないみたいだけど。)等と心の中では思っていた。夕蘭だった。


 篠崎夕蘭は、他人から頼られるような性格に、とてもかわいくて、成績上位者で裕哉と同じ塾の生徒で友達だ。そして他の女子同様に夕蘭は裕哉の事が気になっていた。しかし、性格がものすごい内気なので、そんな感じの会話はしない。なので、噂で祐哉に恋人は出来てないと聞くたびにホッとするのであった。そして、夕蘭は知らないが、周りの人にはもう、夕蘭が裕哉の事を好きというのは知っていた。(そのおかげで、多くの男子は影で泣き、女子からは羨ましさと、嫉妬が混じった気持ちになっているのだ。)だが裕哉は、幸か不幸かその事を全く知らず、裕哉の頭の中では、夕蘭=友達ということになっていた。そのおかげもあって、夕蘭は女子からいじめの標的にならずに済んだのだ。(仮にも、夕蘭がいじめられたら、夕蘭のもの凄い大勢の友達の反撃にあうのでどちらにしてもやらないのだが・・。)

そしてもう一つ夕蘭が持っていて、他の人には持っていないもの。それは・・・霊感だった。夕蘭の先祖は、陰陽道を学んだものらしくこの家系は必ずといっていいほど人には見えないものもが見えるという体質がある。夕蘭もその一人だった。

(本当に、何がおかしいのかしら・・・それとも、私の勘違い?・・・ううん。違う。勘違いじゃない。なんだか、人を寄せ付けなくなったみたい。それに、あの手首につけているブレスレット、なんだか変な感じがするし・・・。ハァ〜)

心の中で溜め息をつき、考えるのを止めて、窓の外をボーっと見た。外では、一年と思われる生徒達がソフトボールをやっていた。

「いいなぁ〜若い子は。私ももう少し若ければ・・・」

などと呟いて、妄想(想像?)の世界に入ろうとした。

そう、したのだ。しかし、後ろの席の男子・野沢に肩をつつかれて、妄想の世界に入ろうとした夕蘭を現実の世界に引き戻した。

せっかく、いい妄想(想像)が考えられたのに・・・と思いながら、鬼でも震え上がりそうなくらいの冷たい声と、目で後ろを振り返り、

「なによ?」

と聞いた。しかし、クラスメートは、こんな反応されるのは慣れているので別に震えあがることもなく、普通に

「なぁ、ここの問題って、どうやるんだ?僕がやったらなぜかものすごく変な答えになるんだよ。」

「ちっ。ここは、まず、ルートの・・・。」

正義感の強い夕蘭は、舌打ちしながらも、丁寧に教え始めた。一つの事が頭にあったら、他の物は忘れしまうという夕蘭は、その頃にはもう、裕哉の事など、夕蘭の頭には無かった。

その頃裕哉は、

(俺の大事なやつ・・・か。友達みたいな奴はたくさんいるし、その中から・・・ダメだ。あの悪魔は、大事な奴といった。とゆうことは、そこら辺の奴らじゃダメってことか。チッ。めんどくせぇな。)

とうの昔に問題を解き終わった祐哉は、昨日の事を考えていた。

(ンにしても、俺にとって、大事なやつなんかいねぇよな。やっぱり、そこら辺の奴でも殺るか・・・そうだ、あいつがいた。よし、あいつにしよう。あいつなら、死んでも誰も気にしない。親も諦めてるみたいだし、みんなから嫌われているし。よし、今夜決行だ。)

その時、丁度鐘がなった。


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