1話 エース編 0
序章が終わりはや十年の月日が立つ。クリスティア学園の試験に合格したエースは父との約束を果たす最初の一歩を踏み出した。果たしてこの先、一体なにが待ち受けているのか?
あれから十年後、世界はいまだに争いの種が広がった。そう、もう各地の土地に過ごしていけないほど。
この戦の時代、大昔の時代が過ぎて3000年後、再び戦の時代が訪れる。護身術から武器の鍛工、魔法の開発までされるようになった。
俺と妹は、兵士の襲撃から逃れて、肌寒い山奥に住んでいる村人達に助けられ、しばらくはそこに留まることとなった。
あのときの俺は、悔しさと悲しみで感情がこもっていた。
どうして、俺には力がないんだろう。俺に力があったら、父さんと母さんを助けられたかも知れないのに、....これからどうしよう。
あるとき、ある一通の手紙が紛れ込んでいた。手紙の中身、それは、'クリスティア学園 入学案内'とその応募書類が入っていた。
その学園の指導内容は、軍の一人として士官させるために、教養や戦術スキルを磨いていき、一人前の兵士として訓練をするというカリキュラムだった。
最初は勇気が出せなくて俺自身は迷っていた。何故なら、戦争で人をなくしたくないからだが自分が死ぬのも怖いとも思ったからだ。
しかし、一緒に住んでいる義母から、「怖がらなくていいよ、たとえあなたにとって辛いことでも仲間と一緒なら怖くないと思う、あなたが人を愛する心と勇気があれば、必ず希望が掴める。どうするかは、あなたの思うがままに考えなさい。」とたくさんのことを言ってくれた。
こうして考え抜いた俺は、義母さんの言うとおり妹と一緒にクリスティア学園へと入学する。この残酷な世界を救いたい。その思いこそが俺達の物語の始まりだ。