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剣を極めた二人

作者: アクエリ

みなさん初めまして。

初めて投稿させていただくアクエリと申します。

至らぬところが多々ある見苦しい作品かもしれませんが、よろしくお願いいたします。

 キィン!ガキィン!


 金属の音が響き渡り、火花を散らす。

 周りを見れば砕けた地面、クレーターになっているところが多々ある。


 火花が散るたびに、地面が破壊されていく。

 そして、それを引き起こしているのは二人の人間。


 1人は2メートルに届きそうな体躯を持ち、その巨体に恥じない筋肉、齢50でありながら手には自身の身の丈に届きそうな大剣を持ち、その大きさからは考えられないほどの速さで剣を振るう。


 もう1人は百八十センチに届くか届かないかの体躯であり少し細めの体つきで、年はまだ20代に届くかといったところ。手には細い片刃の剣...刀を持ち、男の攻撃を全て受け流している。


 巨体の男が剣を振るう。

 すると、百はくだらない斬撃が青年を襲う。

 が、青年はその全てを受け流し、刀を振るう。

 このやり取りを数百は繰り返している。


「ハッハァ! 楽しいなぁ、おい! やっぱり俺と打ち合えるのはお前だけだ! 青江!!」


 巨体の男が剣を振るいながら、青年...青江に言葉を投げる。


「正確には俺は受け流しているから、打ち合ってないがな。そうだろ? ガドノフ」


 青江は巨体の男...ガドノフに言葉を返す。


「細けぇこたぁいいんだよ!! お前と打ち合えてることが大切なんだ!! だが、それも今日で終わってしまう! だから、お前が病で死ぬ前に俺の最強の一撃をもってして俺がお前を倒す!」


 ガドノフの言った最後。それは、青江の命のことだった。青江は不治の病を患い、寿命はもう長くないと医者に告げられた。

 ならばと思い、ライバルであり親友であるガドノフとの最後になるであろう勝負を、持ちかけた。


 ガドノフに言われた言葉に青江は戦いの場には似つかわしくない、柔らかい笑みを浮かべた。


 ありがとう。


「ああ! 決着をつけよう! 俺の最強をもってしてお前の最強に受けて立つ!!」

 普段物静かな青江にしては珍しく声を上げながら、ガドノフに答える。


 ガドノフはそれに笑みで答え、大剣を構える。


「いくぞ!! 我が剣術にして最強の奥義!

  最後の宿命(ラスト・オブ・フェイト)!」


 瞬間、ガドノフの姿が搔き消え、超高速の動きにより青江の目の前以外に実態をもつ残像が現れ、残像と本体を含めた四人のガドノフが先ほどより遥かに鋭い無数の斬撃を放つ。


 それに対し青江は、左腰の鞘に刀を納刀し、すぐさま抜刀した。

 そして、キンッと鍔鳴り音が鳴り響いたと同時に残像と斬撃を切り裂いた。


「夢幻」

 青江が静かに口にする。


「あぁ、これ返されちゃたまらねぇや。 俺の負けかぁ」

 ガドノフが大の字に寝転がり、青江に言う。


「そうだな、俺の勝ち越しらしい」

 ククッと笑い青江も寝転がる。


「このまま勝ち逃げなんてずりぃよ... だが、自分の全てを出し切ったせいか、悪くない気分だ」


「ああ、俺もだ。 ...なぁ、ガドノフ」


「なんだ?青江」


「お前は最高の親友(ライバル)だ」


 一瞬ガドノフは呆気にとられるも、ガハハッと豪快に笑い、

「お前もな。俺の最高のライバル(親友)よ」


 言い終わった直後、ふいにガドノフの近くから聞こえていた呼吸音がなくなった。


「あぁ、逝っちまったか」


 ガドノフは起き上がり、青江を見る。


「ケッ、なに満足そうなツラしてんだ、こいつは。死んでるとは思えねぇな」


 笑いながら言うガドノフ。


 ふいに風が吹き、ガドノフの頬を撫でる。

 頬に流れた雫は風に乗せられ静かにどこかへと飛んでいった。

読んでいただきありがとうございました。

アドバイス、感想などありましたら次に生かそうと思うので書いてもらえると嬉しいです。

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[気になる点] 文章の書き方でキャラが話す場合「」をしますが「~。」のように「」を句点で終わらすのはあまりしない方がいいです。 それから「!」や「?」の後に文章を書く場合、一字分空白を入れたほうがいい…
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