第2話
森の中を歩いて数時間…
いっこうに町に着く気配はなく、動物もまったく現れない。
(ようやく冒険開始だ〜魔物をぶっ倒してやるぜぇー。……そう思っていた時期もありました。歩き続けて数時間、いっこうになにも出てこないし、道に迷ってどうすることもできなくなってしまいました。ホントにどうすりゃいいんだよ。こんな森の中、逆に迷わないほうがおかしいわ。)
そんなことを思いながらひたすら森の中を歩き続けた。
それからさらに数時間が経ち、空が暗くなってきたので
(さすがにこのままいくと夜になりそうだし、ここはポイントを使って何か便利なスキル使うか~。やっぱりこういう時に使えるスキルはサーチ系だよな。)
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サーチ(F級)
自分の周囲の状況を確認することができる。ランクが上がるごとに範囲が広くなり、より詳細になる。有効範囲は半径50メートル以内。
サーチ(E級)
自分の周囲の状況を確認することができる。ランクが上がるごとに範囲が広くなり、より詳細になる。有効範囲は半径200メートル以内。
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(やっぱし50メートルじゃ探しづらいし、E級まで取っとくか。決定っと。よし、これでだいぶ探しやすくなったな。)
それからさらに10分ほど歩いていると、サーチに多くの数が引っ掛かったので
(これは人を指してるのかな?もし、魔物だったら最悪だな。とりあえずいってみるか。最悪、ポイントを使えば、どうにかなると思うし。人町であることを信じたい。)
そう思いながら目的地に向かうとそこには、森から町を守るように大きな壁ができていて、その目の前の門には、冒険者らしき人たち商人、町の人たちなどが並んでいたのでその列に並んでしばらくするとようやく自分の番になり、町の門番の人が
「お前、見たことがない顔だな。この街に入るには、身分証か身分証を作るための金が必要だぞ。持ってるか。」
と言ってきたので
「すみません、身分証は持っていません。お金はどれくらい必要でしょうか。」
「そうだな。まずは向こうの建物でお前が犯罪者かどうか調べて大丈夫だったら、銀貨1枚で身分証を発行っしてもらえるぞ。」
「ありがとうございました。それでは、そちらに行ってきます。」
「ああ、行ってきな、じゃあな。」
それから建物のなかで問題なく身分証を発行できたのでようやく町に入ることができた。
(やっと着いたな。だいぶ暗くなってきたし泊まるために宿でも探すか。)
しばらく町の中を見ていると、いいなと思った宿屋があったのでその中に入ってみると、
「いらっしゃいませ。宿泊のみの場合は一泊大銅貨1枚、夕食をつける場合は銅貨3枚です。」
と宿の女性がたずねてきたので
「じゃー夕食付き3泊でお願いします。」
「わかりました。大銅貨3枚と銅貨9枚ですね。夕食は8時までとなっていますので、それまでにきてくださいね。それじゃー、部屋に案内するので付いて来てください。」
そう言われたとうりついていくと
「こちらがあなたのお部屋となります。お湯が必要な場合は、また言ってください。」
(やっぱりこの世界では一般には風呂はないんだな。)
そんなことを改めて確認してから返事をした。
「わかりました。」
「それではまた。」
そういって宿のお姉さんはまた職場に戻っていった。
この宿の食事は低価格で質素だったけどとてもおいしいと評判で、初心者冒険者の懐にやさしくて冒険者のなかでは有名だ。
その宿で食事をたべたあと、お湯をもらって体をふいて寝る準備ができたので、今後について考えた。
(明日は冒険者ギルドにいってしばらくは、レベル上げと金を稼がないとな。)
そう考えしばらく経った後、彼は歩き回って疲れたのか眼を閉じてからすぐに眠ることができた。
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名前:リョータ=ヒロセ
年齢:17
職業:剣士(武闘士)
レベル:1
HP:80
MP:42
ATK:18(12)
DEF:19(13)
MATK:10
MDEF:12
VIT:15
スキル:言語理解、剣術(E級)、体術(E級)、サーチ(E級)
残りポイント:91
持ち物:銀貨9枚、銅貨11枚、ブロンズソード