第33話:ちゃんと向き合うね
毎回毎回更新がとんでもなく遅れてしまい、申し訳ないです↓↓読んでくださってる方に感謝します(´□`。)気長に読んでいただけると嬉しいです!!今はだいぶ元気なので、なるべく早く更新してこの話を完結させたいと思います☆ よろしくお願いしますm(_ _)m
「…そんなにかまえられるとする気が起きない。」
大樹は溜め息混じりにそう言って、あたしの肩から両手を離した。
「ご、ごめんね?な、なんかまだ、恥ずかしくって…」
「いーよ。待つって言ったの俺だし。」
そんなセリフとは裏腹に、大樹はとても機嫌の悪そうな顔をしている。そりゃあ、キスもエッチもなしで半年も付き合ってれば…誰だってこうなるよね。
さっきは恥ずかしいなんて言ったけど、実際はそうじゃない。確かに照れくさいってのも、2割くらいはあるかもしれないけど。
本当は、目をつむると、心ちゃんが浮かんで来ちゃうから。だって、キスするとき他の男を想像しながらなんて…そんなの失礼だもん。いっそのこと、考える隙を与えないようなタイミングでキスしてくれたらいいのに。大樹は優しいから、強引になんてしたくないんだろうけど。
「ちか。今度さ、旅行いかね?」
「あー、うん。どこいくの?みんなに言った?」
この場合の゛みんな゛ってのは、いつもの仲良し6人メンバー。しょっちゅう6人で遊んでるから。
「いや、俺が言ってんのは、2人で。」
「えっ…そ、そっちかぁ!」
変な空気を和ませようと、無理に笑ったのがいけなかった…。余計変な空気になっちゃったよ。
「…やめとく?」
やめときたい、できれば。でも、ここでやめたら、きっとあたし達は先に進めないまま。こうゆう機会を無理にでも作らなきゃ、ダメなんだと思う。いつまでも大樹に甘えてちゃダメだ。…腹くくんないと。
「…やめとかない。」
「…ん?」
「やめとかないよ。行こう?旅行。」
たぶん、あたしの返事が意外だったんだと思う。大樹は目をおっきくして、あたしを見てる。
「…本気?」
「…うん。マジ。」
あたしはごくりと唾を飲む。
「じゃあ、今度パンフレット見に行くか。」
あ、また、ポーカーフェース。でも、今日は少し隠し切れてない。耳がほんのり赤いよ。
大樹…あたし、ちゃんと向かい合うからね。