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26話:コンビネーション???

 




 なんとかご機嫌取りをした翌日、早速コンビネーションの確認として討伐に出る事にした。


「どれにすっかな。やってみたいクエストとかあるか?」


 アマネに合わせるから3級までのクエストだが、かなりの数がある。


「私はなんでも構いません。主様におまかせします」


「あたしもー! どんなモンスターが相手でも負ける気はないにゃん!」


「えー? 俺もなんでもいいんだけど」


 しょうがねぇな。じゃあテキトーに選ぶか。

 目を瞑って手を不規則に動かす。


「……これだ!」


 ズバッ! と1枚のクエスト用紙を手に取った。

 さてさて、内容はっと──


「スライムの討伐か」


「スライムですか」


「うえ〜、べたべたするからあんまり好きじゃないにゃ」


 前世の大人気ゲームと違い、この世界のスライムはそのゲームが出る前のくっそ強いスライム相当のスライムだ。物理攻撃は効きにくく、軟体な体で顔に取り付かれたら窒息は間違いないし、普段は水に擬態していたりするから気付かなかったら不意打ち食らって終わる。

 とはいえ俺が負けるような相手じゃないがな!!!





 という訳でいつもの森を進み、目撃情報のあった川にやってきた。


「スライムな見つけるまでがめんどくさいんだよなぁ」


 特に水の中にいるやつ。シンプルにわかんねぇ。

 コア的な物も別にないから目印もねぇし。自然環境壊す訳にもいかねぇから魔法で強引に見つけるってのもナシだ。かと言ってまだちょっと寒いからザブザブと川の中を歩いて見つけるってのも嫌だ。


「となるとこれだ」


 テキトーに転がっている持ちやすい石を拾う。


「石? 何をするんですか?」


「んにゃ?」


「ピッチャー振りかぶって……投げたァ!」


 投球フォームを真似て投げた石が川の中を突っ切る。

 安心してくれ、魚とかはいない所に投げたから。


「チッ、ハズレだ」


「なるほど、そうやって炙り出すんですね!」


「あたしもやるー!」


 3人でドボンドボンと石を投げる。


「ふふん! あたしはこんなに水飛沫を出したぞ!」


「むむっ、ならば私もッ!」


「俺に勝てる訳ねぇだろうがよッ!」


 ドッポンドッポンと途中から誰が1番大きな水飛沫を出すかの戦いになり始めた頃だった。

 ぬるんと粘度のある水が水飛沫と共に打ち上がり、シフォンへと飛びかかる。


「ぅにゃん!」


 掛け声と共に振り切られた脚は見事にスライムを真っ二つに──出来なかった。


「マジかよ……って、なにやってんだ?」


 着地したシフォンが足をブンブン振っていた。よく見りゃさっきのスライムが張り付いてやがる。


「取れないにゃ!」


「普通なら今の蹴りで真っ二つになるか四散すんだけどなぁ」


 他のやつよりも粘性があるのか、それとも変異種か?

 試しに剣で軽く斬ってみようとすると、ポヨンと弾かれた。


「面白いな。アマネも触ってみろよ!」


「あの、一応モンスターなんですけど……」


 しかしアマネも気になったのか軽く指でつついていると手が飲み込まれた。


「どうすっかな」


 あんま人にくっついたまんまで魔法使うと気ぃ遣うからめんどくさいんだが……


「にゃにゃっ!?」


「あ、主様!」


「ん? おお」


 2人に呼ばれてスライムを見れば、シフォンの靴とアマネの手甲がぬるりと外されてスライムの外へと排出された。


「こいつリムーバースライムかよ」


 装備を外してくるちょっと面倒なスライム。ゲームでもいちいちターン消費で装備の付け直しさせられたな。

 ちなみにこいつらは女性を好んで狙う。エロゲだからな。


「ちょっと痺れるかもだけど我慢しろよ」


 スライムに指を差し込んで電気を流す。

 すると、少し耐えた後にとろりと溶けた。


「これで終わりか?」


 スライムとは聞いていたけど、こんなに小さいのにクエストになるか?

 コンパスを確認しようとした時だった。俺達に影がかかる。それも普通の影じゃない、水族館で水槽が光に照らされて出来るみたいな揺らめく影だった。

 その原因が分かり、ため息を吐きながら顔を上げる。そこには周囲の木を凌駕する大きさのリムーバースライムがいた。






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