22話:猫娘加入
「ぐぬぬぬぬ……」
見事に俺が勝利したが、シフォンは納得がいかなさそうにぐぬぬしていた。
「やったやった! ゼニスさんが勝ったよ!」
「でもシフォンさんの最後の攻撃も凄かったな。素手じゃ無理だけど、武器を使えば……」
外から見ていたクロムにも良い刺激があったみたいだ。
「1回も攻撃されずに負けるなんてぇ……」
「お前の全力の攻撃防いだんだから俺の勝ちみたいなもんだろ?」
「……あんたが人じゃなかったらもっと強い攻撃あるもん」
「はいはい。でもまあ、俺も使わないって言ってた属性を使わされちまったからな。よくやったと思うぜ?」
「ふふん、当然だにゃ」
無い胸を張り、ドヤ顔をする。
「つーわけで、今日からうちのパーティに入ってもらうから」
「……へ?」
「まあ、一応アマネにも後で聞くが、優秀なアタッカーがいて困る事はねぇし」
「ツガイは?」
「お前が意味わかってねぇんだから無効に決まってんだろ。つーか、俺だって知り合ってすぐの女と結婚は流石にリスキー過ぎる」
「ツガイって結婚する事だったの!?」
「そういう事。だからツガイは無し。大人しくパーティに入るんだな」
正直俺とアマネは2人共ガンガン動くからタンクが1人欲しい所だが、俺が擬似的にやれば良い。その穴埋めをシフォンにはやってもらいたい。
「よろしくな」
「んにゃー……まあ、いいにゃ。負けたし、分かったにゃ。でも、いつか絶対にあたしが勝つからッ!」
「おうおう、いつでも待ってるぞ」
さてと、じゃあアマネが帰ってくるまで時間でもテキトーに潰すか。そう思っていると、訓練所の入口からアマネが顔を覗かせた。
「おや、騒がしいと思えばこんな所にいたんですね」
「お、ナイスタイミング。こいつ、シフォンっつーんだが、パーティに入れたいんだけど良いか?」
シフォンを指差す。
「猫獣人ですか。主様が認めたのであれば異論はありませんが」
「いやいや、主とかそう言うの除いても同じパーティの仲間だから聞くべきだろ」
「む、確かに。主従である前に仲間ですもんね。ですが私の意見は変わりませんよ。それだけの実力はあるでしょうから」
「……まあいいか」
少しくらい反論でもしてくれた方が俺としてもパーティ感があっていいと思うんだがなぁ……まあいいや。
2人を連れてイリスさんに仲間が増えたことを伝えた。
「あら、また女の子なんですね」
「またって、別に狙って集めたって訳じゃねぇんだけど……」
「えぇ、わかってますよ」
その割にはなんか疑ってるみたいな視線だが……いやまあ、どうせなら女の子たくさん仲間にしてハーレム作りてぇとは思っているけどさ。まさか、読まれてる……?
なんて、そんな訳──
「刺されないように気を付けてくださいね。貴重な1級冒険者なんですから」
「…………はい」
残念ながら読まれてたみたいだ。
「……主様?」
「ゼニスさん?」
「……甘いもんでも食いに行くか」
アマネとサラに左右からジトッと見られて居心地の悪くなった俺はとりあえずご機嫌取りをする事にした。




