岩盤
地属性は苦手。
この下にはきっと 水の流れる地層が
角質化した岩肌に指を這わせてさぐるんだけど
ここまでの道すがら 花も咲いてはいたからさ
此処はひからびた大地じゃあない
希望の種はどっかに蒔かれてる
通る一針が得られるなら
か細くても 一穴を貫けるか
隔てる壁も 薄片から成ったものとすれば
やっと一握の手応えこそ
すがりつく腕を許す救いではあり
諦めることを赦さない呪縛でさえある
この下にはきっと 湿り気のある地層が
確執化して柔肌を傷つけたこと憶えてるけど
涙なら溢れるよ 死せる砂漠じゃないからさ
オアシスに逃げ戻るまでもない
小川と流れ どっかで脈をうつ
せめて一太刀を報いたいと
か弱くても 一喝で奮い起こせ
覆った殻も 薄層を重ねたものとすれば
穿つ一念を問いただすは
決めかねた心を揺する躊躇いであり
意を決せとまで恐喝らないジレンマでもある
「一」で、遊んでみました。