表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
そうだ、息子に会いに行こう。  作者: 氷上人鳥
4/12

盗賊団

 男の指示に従い、シェパードは車の中で待機する事にした。

 外ではしばらくの間物音が続いたが、やがてそれもおさまった。


「ふむ、どうなったのか……」


 外に出てみて最初に目にしたのは、ボロボロになりもう動かなくなったさっきの男。


「あとはじじぃだけだ。さぁ、持ってる物全部出して両手を挙げな!」


「ずいぶん派手にやったのぅ」


「この世は弱肉強食、強者は弱者の命をどうしても良いんだよ」


「そうか。なら、お前さん達に従った所で、ワシは殺されそうじゃな」


「じゃあどうするってんだ?」


「無論、抵抗させてもらうぞい」


 その結果……


「な、何なんだよその強さは!」


「ふむ、口ほどにも無いのぅ」


 今ここで生きているのは、シェパードと賊の頭目(と猪)だけだった。

 他の盗賊達は、無手の老人(シェパード)によって瞬く間に撲殺されていた。まさに人間離れしたその身体能力は、武装した集団さえも容易に捻り潰した。


「まぁ確かに、最近やけに体がよく動くんじゃ。ワシもまだまだ若い者には負けておらんって事かのぅ?」


「体の調子が良いで済む強さじゃねぇ! 間違いなくてめぇはバケモンだよ」


「今はワシの事はええわい、それよりお前さんの事じゃ。やはりもう二度と悪さができんように、ここで懲らしめておくべきか」


「待ってくれじいさん! もう俺悪い事しねぇから、命だけは助けてくれよ。頼む!」


 そう言いながら清々しく土下座する最後の盗賊。


「その言葉を信じる理由は無いのぅ」


 対するシェパードは表情ひとつ動かない。


「それに、さっきお前さん言ってたじゃろ? 強者は弱者の命をどうしても良い、ってな」


「なっ!」


 その言葉に驚いて顔を上げた次の瞬間、盗賊の頭はひしゃげ、原型を失った。

 もちろん、もう二度と動く事は無い。


「ふぅ、これで終わりじゃな。さて……」


 シェパードは改めて現状を確認し、途方に暮れる。

 進むも退くも道程は長く、あるのは御者を失った猪車のみ。


「そして、体を動かしたら腹が減ったのぅ」


 どの問題からどう片付けるか困るシェパードだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ