コンサート終了
誕生祭はアンコールなしと決まっていたので、時間通りに終了した。
しばらくは会場内には独特な熱気が漂っていたが、徐々に観客たちは帰宅の途につく。
観客が帰りドアが締められると、すぐにスタッフが機材の撤収にはいる。
この裏方作業を見るのが好きで、昔は時間が許せば観客席からその光景を見ていた。
ミネラルウオーターを飲みながら楽屋に向かおうとすると、
「KANA、お疲れ!。」
須藤が牧野マネージャーとともに声をかけてきた。
「KANAさん・・・新川先生、本当にありがとうございました。無事に誕生祭ができて、本当に良かったです。」
「牧野さんも頑張りましたね。」
ケーキにアレルギー物質が入らないように最新の注意を払い、休憩のドリンクも須藤の指示通りにそろえるようにした。
また、診察とは別に予約をとり、マネージャー自身がクリニックにきて誕生祭の食事メニューの相談にもきた。
牧野マネージャーとゆきのさんの会話も自然で、以前のような穏やかなタレントとマネージャーの関係が戻ってきていた。
「先生のおかげです。でもまさか、先生がKANA3001だったなんて。」
牧野マネージャーの話では、彼女のアイドル時代に一度フェスで一緒になったことがあるらしい。
「あの時のKANA3001のステージは忘れられません。」
舞台袖で見ていた牧野マネージャーはKANAの歌に感動し、グループ解散後一時本格的な歌手を目指そうとした時期があったそうだ。
しかし1年ほどで断念して、大学で経済学を学んだあとにマネージャーとして事務所に入ったそうだ。
「今日、KANA3001の歌が聞けて本当に良かったです。もう、生歌を聴くことはできないと思っていました。」
牧野マネージャーは元アイドルを彷彿させるかわいらしい微笑みを浮かべた。
「ゆきのもKANAさんの歌をみんなに聞いてもらえたこと、すごく喜んでいます。ぜひ、KANAさん打ち上げに参加していただけませんか?一緒に来ていたクリニックの先生方もご一緒にお願いします。」
「いいですよね、武藤先生と野中さん?。」
須藤の声にはっとして、いつの間にか近くに武藤先生と野中さんがたっていることに気が付いた。私は断割る予定だったが、
「新川先生、打ち上げ素敵です。未成年ですからお酒はなしですよね。」
「僕もこの後は予定はないですよ。」
もしかしたら須藤が打ち合わせをしていたのか?と思ったくらい、もう断れない雰囲気になった。
「分かりました。患者の誕生日祝いですから、プライベートとして参加しますね。」
エピローグってこんなに長くていいものなのでしょうか?サブタイトル考え直したほうがいいでしょうか。もう少しで白雪姫編は終了します。




