ライブ開始
コンサートが始まる時間には、外にはさわやかな風が吹いていた。
そして、広い会場内は、いい感じに満員で熱気を感じるようになっていた。
私達が通された席は、上手側のステージに上がる階段の前で、関係者席の一部だった。KANA3001 であることは、バレないと思うが、後ろの席には雑誌のカメラマンなどマスコミもいて、すこし落ち着かない。
「結構カメラあるんですね。」
武藤先生が話しかけてきた。
「ほんとうに『プラス plus』は人気なんだね。」
私と武藤先生の会話に野中さんの不思議発言が入ってしまった。
「関係者席って、なんか背徳感ありますね。ワクワクします。」
「・・・・そうですね、KANA先生は慣れてます?。」
「・・・まあ、私も久しぶりですが。」
「あのう、今どきのアイドルの誕生祭ってどんなことをするのでしょうか?。トークが多くなりますかね、歌も聞きたいなあ。新川先生はセトリ聞いてます?」
私がもらったのはざっとしたタイムスケジュールと中盤以降のセトリのみだ。
「須藤の話では歌とダンスメインだって言ってたけど。」
「楽しみですぅ。ケーキとか素敵なの出てくるんですかね?。」
「バースディケーキは大きめの準備してたわ、もちろん、ケーキのアレルギーチェックはしっかりやってもらったし。」
そのとき、ステージにドラムの音が鳴り響き、目の前でカラフルな花火が上がって音楽が始まった。
「始まりますねぇ、わくわくです。ああ衣装も・・・いいですねぇ。」
ロングスカートが重ねられて、スリットの入った、いつもの『プラス plus』よりはシックでセクシーな衣装だった。
「あ、この前の曲・・・。」
誕生祭が始まり、林田さんが歌い始める。自分の患者が、ステージで踊るのを見るのは自分がステージで歌うのよりも緊張する。
「ゆきのさん、ちゃんと歌えてますね、良かったですぅ。」
野中さんがキラキラした目でステージを見つめている。
林田さんは、歌もいいが、ダンスもいい。そして、彼女はアイドルとして華がある。時代を変えて切り開けるアイドルのオーラがあるのだ。もう今までのように声が出なくなることにおびえなくていい。
リリアさんのソロパートもすごく良かった。この曲を出して、ステージで歌うようになってから、リリアのグループ内での雰囲気が変わった。
たった1日だったけど、指導出来てよかったと思う。
さなさんの歌は安定の上手さがあった。でも、今までは歌のテクニカルなうまさが目立つような歌い方だったが、今日は自然体な歌の上手さだった。須藤の指導の影響だろうか。
須藤のトレーニングを続けたいと言うのも分かる。
今日はまほさんもいつになく激しく踊り、前面に立って歌っていた。ゆきのさんの誕生祭だからまほさんが目立つ必要性はないのだが、いつにない積極的なパフォーマンスはグループの完成度を高めていた。
メインのPCが故障してしまい、執筆が難しい状況です。
もしかすると、木曜に更新できないかもしれません。




