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音響分析と音声機能検査

音響分析と音声機能検査について、もっと細かく説明したいのですが、また後日・・・。

 続いて、言語聴覚士の野中さんに音響分析と音声機能検査をお願いする。


「分かりましたぁ。歌手のかたですね。」


 野中さんはほんわかとした癒し系で、黒縁の大きな眼鏡が、彼女のかわいらしさを強調している。声優の専門学校に通っていたこともある彼女の声は、私にはカラフルな色がついているように聞こえてきて、心地良い。


「お願いします。・・・野中さんも、林田さんからお話しいろいろ聞いてあげてください。」

 野中さんは、にっこりと微笑んで、

「分かりましたぁ。了解です。」

 野中さんはふんわり微笑んで、林田さんのカルテ番号を確認してから、パタパタと検査室へ向かっていった。



 音声機能検査室に戻った私は、電子カルテを開いて、林田さんの病気の背景を確認した。アイドルグループ所属で、声が出しにくくなる症状で受診している。音声機能検査が診断に有用かもしれない。

よし。


「林田さんですね?。言語聴覚士の野中と申しますぅ。こちらにおかけください。」

「お願いします。」

 林田さんに音響分析機の前に座ってもらう。


「音響分析と音声機能検査をやりますね。」

ヘットフォンを付けてもらうために 耳の位置を調節していると、


「どんな検査をするのでしょうか・・・?」

上目づかいに心配そうに林田さんから質問された。


よくぞ聞いてくれました!


「ます・・・音響分析は、音声を定量的に評価することで、嗄声などを客観的に評価することが出来きます。刑事ドラマなどで時々でてくる声紋分析もこの範疇に入りますね。

音声機能検査では呼気流率 ・声門下圧 ・声門抵抗などを測定し、声門の状態や呼気努力状態を推測することで、喉頭での発声の状態をしらべることができます。どちらも測定結果を数値化することで、前後での比較や客観的な評価ができますね。素晴らしい検査ですう。」


一気に話し切って、林田さんをみるとぽかんとしていた。


「・・・すみません、つい、一気に説明しすぎました・・・。」


 音響分析の波形を見るのが大好きなので、つい説明に力が入りすぎてしまう。気を付けなければ、といつも思っているのに・・・。


「分かりました。刑事ドラマで鑑識さんがやっているの、ですね。病気の診断にも使うんですね。」


 林田さんはアイドルスマイルをくれた。花が咲いたようにかわいい。

 しかしこの反応は、握手会でよくわからないことを熱く語ってくるファンに対するアイドルのテンプレ反応だろう・・・。


 私はしゃべりすぎないようないように、気をつけながら、林田さんのマイクを調節した。


「・・・ではまず、音響分析です・・・。」

通して作品を読んでもらった友人にキャラが弱いと言われ、野中さんを追加したのですが、子供にはこのキャラ好きじゃないと言われて・・・。私は野中さんのキャラ、好きです。

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