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発声練習

 

 新曲の立ち位置と照明の位置や、ダンスの確認がおわると、MARINA先生が一度ステージ袖にもどり、須藤先生と4人のバックコーラスとともに戻ってきた。


「須藤です、今回は歌のコーチに来ました。今日はよろしくね。」


 須藤先生のよく通る声と凛としたたたずまいに、空気が一気に変わる。


「須藤先生よろしくお願いします。じゃあ、ゆきのはもちろんわかると思うけど、・・・まほから自己紹介して。」


 始めにMARINA先生が一人一人の紹介を促した。


「まほです。今日はよろしくお願いします。」


「さなです。須藤先生に教えてもらえるの、すごくうれしいです!。すべて覚えていきます。よろしくお願いします。」


「リリアです。」


 リリアの簡素な自己紹介が終わると、須藤先生すっと前にでて


「じゃあ、発声練習、コーラスさん、前にでてもらっていいかな。」


 バックコーラスの数人が前に立って、須藤先生と小声で打ち合わせた。須藤先生が合図を送ると、発声練習用にキーボードからメロディーが流れる。それに合わせて、前に出ていたコーラスの一人、黒パーカーを着た女性が発声の見本を見せてくれた。


「え・・・。」


「何?今の・・・。」


 ・・・すごい、きれいな安定した声。


 メンバーは息をのんだ。空気が変わるというのはこういうことを言うのだろうか。


 須藤先生は歌う姿勢を説明しながら、

「いいかな、同じにできなくてもいいから、まねてやってもらっていい?」


「はい!。」


 ソロシンガー志望のさながもっとも大きな声で返事をした。自分たちもキーボードに合わせて発声練習に参加する。

 ボイトレを受けているゆりのは無理がなく入っていったが、発声練習が初めてのメンバーは戸惑いながらも声を出し始めた。須藤先生から、声の出し方、姿勢などの注意を受ける。リリアは初めはこんなの意味あるの?という感じだったが、徐々に声がよく出るようになってきたことを感じとったのか、しっかりと取り組むようになった。



 ゆきの自身も今日は声の調子が良く、喉の異常はなかった。須藤先生のボイストレーニングの成果があったように思えた。


 須藤先生が連れてきたコーラスの人たちは、音程、声量が安定していて、メンバー全員が圧倒されていた。特に中央の黒いパーカーの女性。コーラスではもったいないくらい、魅力のある歌声だった。


 いつの間にか私の横に須藤先生が立っていて、手をたたいて注目させる。


「じゃあ、30分間、それぞれにひとりひとりつくから、個別に指導して。」


 私はさなを教えるよ、と須藤先生はさなに手を差し伸べた。さなはえええっ、と驚いて、そして喜んだ。ボイトレ始まると、あれほど教えてほしいと言っていたさなだったが、いざとなると緊張して声が出ないようだ。さならしくない。


 私はあの黒パーカーの人に教えてもらいたいなあと思ったが、別なバックコーラスの一人が、ダンスしながら歌うコツを教えてくれることになった。


 まほはバックコーラスのリーダーっぽい人に教わっていた。まほはいつもまっすぐでそして熱心だ。



 そして、あのすごい声の黒パーカーの人はリリアの指導を受け持つことになった。


発声練習は重要です。

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