今回の症状に
すこしずつ、小説家になろうのフォーマットになれてきました。
診察が終わった後に、電子カルテに今日の診察の記録を残す。林田さんの歌唱データはカルテのDICOMにUPされたため、それも確認し、歌のタイトルや気になったことをコメントに残しておく。
(DICOM:DICOMはDigital Imaging and Communications in Medicineの頭文字。CT・MRI・内視鏡・超音波などの医用画像などをデジタル画像データや関連する診療データを通信、保存する方法を定めた国際標準規格)
毒が入っていたのかもしれない、という彼女の言葉は、カルテには記載しなかったが、食事の後に喉に違和感を感じたことや、ステージの休憩中に水分補給した後に歌おうとすると異常が生じるということを、カルテ記載した。
カルテを打ち込みながら、うっすらと自分が考えていた診断が、一つの形になろうとしていることを感じた。少し考えを整理するため、手洗いをするため立ち上がった。軽く体を伸ばしてから手を洗い始めると、そこに林田さんに次回の案内していた寺田さんが戻ってきた。
「林田さん、もう、花粉の症状が出ていましたか?。」
「え?。」
手洗いの水音で、寺田さんの声がよく聞こえず、聞き返した。
「1月でも、敏感な患者さんは花粉が飛んでいるのを感じると思いますが、・・・林田さんは現時点では、何も症状ないように思いましたが。」
話をしている時に、鼻水やくしゃみ、目の充血などの花粉症の症状を診ようとしたが、分からなかったと言う。
「まだ、今年は花粉症の症状は出ていないと思うよ。ただ、確認しておこうと思って。」
私はペーパータオルで手を拭いて、椅子に腰かけると、ミネラルウォーターを一口飲んだ。そして再びカルテに追記を始める。その横で寺田さんも看護記録を記載し始めた。
「全く・・花粉症を病気じゃないって・・・耳鼻科をなめるなって感じですね。」
・・・。寺田さんはすごむとこわい。美しい人が怒るとすごみが増すのだなと思う。
私は苦笑しながら
「まあまあ・・。花粉症があることがつながってくるのよ・・。」
「つながる・・・?。何につながるのでしょうか?。」
不思議そうに私に問いかける。それに私は電子カルテを打ちながら答える。
「今回の症状に。」
読んでいただき、ありがとうございます。




