〆は冷麺で(ゆきの視点)
私も冷麺が好きです。
食事が始まり、1時間もすると、だいたい食べつくして、まったりしてくる。
「そろそろご飯ものが食べたい。」
さなが言うと、
「私、冷麺!。」
リリアがいつになく素早い反応を示した。
「私も、冷麺食べたい。」
私はリリアと冷麺をシェアして食べることにした。
「私、石焼ビビンバ。」
「テグタンクッパで!」
まほとさなはそれぞれ好きなのをオーダーした。
「支払いは我々が持つから、みんな好きなの食べていいんだよ。」
上原専務から声がかかるが、リリアも炭水化物は控えたいんだよね・・・と言っていたので半分にシェアするのが、ちょうどよかった。
まほとさなは、デザートの杏仁豆腐とバニラアイスのオーダーも追加していた。私はそんなに食べられそうにない。
「はい、お待たせしました。冷麺です。あと・・クッパはこちらですか?」
冷麺は、上にリンゴやサクランボなどのフルーツがカラフルに乗っていた。二人で分けるというとお店のお姉さんが、取り皿を持ってきてくれて、冷麺を二人分に分けてくれた。
「おいしい。」
焼肉の〆には冷麺だ。半分くらい食べたところで、携帯がぶるぶると鳴り始めた。表示を見ると、実家の母親からだった。
「ごめん、実家から電話、ちょっと話してくる。」
実家の母親から、今後の高校のことについての連絡だった。
今、大事な会食中といったら、ごめんねといって慌ててすぐに切れた。今日がこの会が終わったら、実家に電話しようと思いながら席にもどった。
さなとまほは、この前のコンサートについて、楽しそうに話していた。リリアは冷麺を食べ終わって、携帯をいじっていた。多分、ネットに上げる写真を選んでいるのだろう。牧野マネージャーは偉い人席でビールを注いでいた。マネージャーもたくさん飲んでいるのか、白い肌が赤くなっていて、偉い人もみんなたくさん飲んでいるのか、楽しそうにしていた。
私は暖かいウーロン茶を店員さんにオーダーしてから、ふたたび冷麺を食べ始めた。スープを一口飲んでから、めんを食そうとした。
・・・あれ。
のどを通らない・・・。
おかしいと思い、一度箸をおいて、残っているウーロン茶を飲んだ。
そして再び、冷麺を食べようとした。しかしやはり、喉を通らない。
さっきまでは、なんともなかったのに・・・どうして?
分かってしまいましたか?




