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ジャーナルクラブとカンファレンス

カンファレンスが始まります。

 16時にカンファレンスルームに入り、論文のコピーや電子カルテをカンファレンスに出しやすいようにまとめて、プレゼンを映しパソコンの接続を確認した。


 途中で製薬会社の営業(Medical Representatives:MR)がドラックインフォメーションの準備にやってくる。プレゼンテーションの準備をしている間に、雑談しながら効果と安全性を教えてもらう。


「新川先生、今日のカンファレンスは何症例、準備している?。」


葉山医院長がカンファレンスルームに入って来る。すらっとした容姿と相変わらず素敵な低音の声。

MRさんも一斉に葉山先生にあいさつし、エリアマネージャーが、名刺の交換をお願いしていた。

パソコンの時計を見ると、16時半を過ぎていた。


「お疲れ様です。今日は・・・16例ですね。先週の月曜日は休日でしたから、その分、今週にまわってます。」

葉山先生は多いんだね、遅くなりそう・・・と苦笑しながら席に着く。


 遅れて小早川先生も部屋に入ってくる。暑かったのか、白衣を脱いで椅子にかけて、机の上の説明会用のお茶のペットボトルを飲んで一呼吸する。


「新川先生、今日は何症例?」


私は答える前にさっき葉山先生に同じことを聞かれたため、葉山先生が苦笑したまま、


「今日は先週休みの分、多くて16例だそうだよ。」

小早川先生はそう・・・とペットボトルの蓋をしめた。


「急患は武藤先生が見てくれているから、ドラックインフォメーションから始めてもらっていい?」


 張りのある美しい声を合図に、MRさんが急いで新薬についてのプレゼンを開始する。


 ドラックインフォメーションが終わるころに、武藤先生も処置が終わって合流した。

 MRさんが退席し、症例カンファレンス前に抄読会(ジャーナルクラブ:最新の医学論文をカンファレンスで解説しながら読むこと)を開始する。

 今日は私が当番だったので、これが終われば次の番が回って来るまで余裕ができる。


 論文の症例の偏りを葉山医院長に突っ込まれたりはしたが、無難に抄読会を終えることができた。


 引き続き、症例のカンファレンスを開始しようとすると、武藤先生が


「ちょっといいですか?今来た急患ですが・・・。」


 急患の対応についてディスカッションした後、その緊急処置で武藤先生は席を外した。

緊急処置についている寺野さん以外の看護師もカンファレンスルームに集合した。


遅れて、パタパタと足音をたてて、言語聴覚士の野中さんも入ってきて、バタンとドアを閉めた。


「・・・じゃあ次は新川先生、プレゼンいいかな?」


医院長の指名とともにプレゼンテーションを始める。


先に軽症だが確認が必要な患者さんの相談をして、最後に林田さんのプレゼンテーションを開始した。

今は病院でも三密になるから、カンファレンス縮小しています。

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