自宅でのボイトレ
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一通りのネットのチェックが終了したので、それから化粧を落とし、服を脱いでシャワーを浴びた。
体が温まると声もよく出るようになる。バスルーム内でごく軽く発声練習をする。ドライヤーでざっと髪を乾かしてから部屋着に着替えて、ミネラルウォーターを飲みながら、自宅内の”スタジオ”に入る。
防音室のあるこのマンションは楽器の演奏をするミュージシャンやピアニストが借りるための物件であり、その分、家賃は割高だった。アルバイト当直の給料をほぼ家賃につぎ込んでいる。
それでも、不規則な生活の自分にとっては、思ったときに、思う存分歌えるのはありがたい。朝でも、夜でも歌える。
自宅内のスタジオは防音室になっており、キーボードと、パソコンと、何種類かのマイクを用意してある。
あまり得意ではないが、アコースティックギターも置いてある。高校の部活動レベルには練習したが、あまり得意ではないので、時々使う程度だった。
ほぼ、歌うことに特化したスタジオだった。たまに須藤が遊びに来ることはあったし、元カレがきたこともあったが、ここ最近は知人も部屋には来ていない。一人で歌って、動画もここで自分で撮影している。
パソコンの 動画サイトで『プラス plus』の曲を何回か視聴した。ダンスを中心としたグループなので、高音域はそれほど使われておらず、歌いやすい曲調だった。
作詞作曲が玄人のスタジオミュージシャンなので、歌いやすさを心がけて作曲しているのだろう。難しめの曲は、サビのパートを歌うまのさなが歌うことで、バランスをとっているようだった。
何回か聞いて覚えた後、人気が高い曲を何曲か、カラオケ音源で歌ってみたが、声が出なくなるような喉への負担は感じられなかった。ステージ上での緊張感とダンスが加わると、また違うのかもしれないが。3回歌って、歌詞とメロディーを頭に入れた。
せっかく声の調子もいいので、今日須藤のところで練習した音源のデモテープをかけて、課題の歌を練習することにした。
1曲歌って、その録音を聞き返して、歌のイメージを作っていく。難易度が高い歌で、歌いだしがどうしても安定しない、後半はぶれなく歌えているのだが、サビのどの部分までフォルセットを使うか、まだ歌い方が定まらない。
来月中には、歌っている動画をネットにUPする予定なのだが、このままだといつ録画できるかわからない、今月中にもっと歌の精度を上げていかないと、KANA3001として、納得いく作品にならない。
気が付くと日付が変わっていた。夜の発声は声帯に負担がかかる。また、明日練習しよう。
何時間も、歌ってます。喉が現役なのですね。