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幕間 めがみのおば、、、おねえしゃん

幕間の2日連続更新です。

ヒノが異世界に転生するときの女神とのやり取りです。


なお、ヒノはこの女神から様々な恩恵を受けることになります。


チートに目覚めるヒノは10話くらいの予定です。

ヒノは真っ白な広さのわからない部屋に居た。

目の前には美術品のように整った顔立ちとプロポーションの女神が立っていたが、ヒノにとってその良し悪しは何の興味ももたらさないものだった。


『あれー?ここはどこー?』

「ここは天界。あなたはこの異世界転生トラックハンマーで、転生したのです。いいえ、厳密には今から転生するのです」

『てんせい?』

「はい、新しく生まれ変わるのです」

『そうなんだー』

はにかむヒノ。


うず


「では、転生にあたり、チートを差し上げましょう」

『え?ちーと?もらえるの?』

ヒノは可愛らしく小首をかしげて女神を見つめた。


うずうず


「はい、あなたはあの世界を救ったのです。てすから、すごいチートを授けましょう」

『んー、よくわかんないー』


うずうずうず


「あーもう!可愛すぎます!ヒノ、なでていい?ね?ね?」

『うん、いいよー』

そう言ってヒノは頭を差し出す。


なでなでなでなでなでなで

なでなでなでなでなでなで


「ああ、何て可愛いのかしら。そうだわ、チートは『永遠の5歳』とかどうかしら?はあはあ」

女神がダメガミになりつつあった。


『ヒノは、ずっといっしょにいたいなー』

「だめよ!私は女神!あなたと一緒にはいられないの。でもっ!」

『ぱあぱとまあまと、ずっといっしょにいたいのー』

「…そ、そうよね?わかったわ。それなら、まだ残っている武器としての呪いを私の力で解けなくしておくわ」

『これでずっといっしょなの?』

「そうよ」

『わはー』

「ああんっ、可愛いんっ」

無垢な笑顔に女神の心臓は貫かれた。


『じゃあ、いってくるのー』

「ヒノが生まれるまでは何度でもここに戻れるようにしておくから、何でも相談してね」

『わかったのー』

ヒノは手をふりふり、姿を消した。


「どうしようかしら?私もヒノが生まれるくらいに転生して、幼馴染みになろうかしら?それともあの二人の仲間になりに行こうかしら?」


「何を考えているのですか?」

「はっ?!」

女神はギギギと首を動かして振り向くと、そこには腕を組んでにらんでいる最高神の姿があった。


最高神は、見た目は幼いがその完成された美は何にも例えがたいほどである。

そして地面に着きそうなほど長く美しい金色の髪をふわりとかきあげた。

その髪が、光をこぼしながらサラサラとながれるような様は、同性でも惚れ惚れするほどであった。


「このところ、下界に行く女神が多くて困っているから、このトラックハンマーを貸し出して女神の回収をお願いしているくらいなのに、あなたは何を考えているのですか?朝の女神エリオス」

「下界に行くなんて、考えもしてませんっ!」

「よろしい。では、新たな任務を授けましょう」

「はい?」

「これからあなたは私が帰ってくるまで、最高神代理をつとめてもらいます」

「ええっ?どうしてですか?」

「それは、その、あの人が、わたくしに『あなたのような最高の神がほしい』と言ってくれたから」

「は?」

「最高神は中性的であるべきとして、十歳くらいの姿にされてしまうのは知っているでしょう?そんな私を彼は純粋に求めてくれたの」

「それはただのロリコ」

「違います!わたくしはそういう特殊性癖には敏感なのです!彼は違うのです!」

「あ、はいはい。わかりました」

「それでは、人の一生という短い間ですが、あとは頼みましたよ」


そう言うと、最高神は姿を消した。


「面倒な仕事をもらっちゃったわね。でも、最高神の力で下界も見放題だから、ヒノをずっと見ていられるわ。くふふふふふ」


と、最高神代理エリオスの広がった視界の隅に元最高神と転移していくらしいおっさんの姿が映った。


「あんなのがいいのかしら?若ハゲじゃないの。転移ではあのハゲのままでしょうに。あれ、まさか?」


『最高の神がほしい』

『最高のかみがほしい』

『最高のがほしい』


「まあ、私には関係ないわね。うん」


そんなことを考えている女神エリオスは、自分に最高神代理としての力が引き継がれたことで、その体が10歳くらいに縮んでしまっていることにまだ気づかないのであった。

読んでいただきありがとうございました。


幕間の連続更新、明日もできるかな?


本編は10月19日土曜日22時更新です。

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