幕間 シュリナの配下たち。ついに異世界を渡る方法にたどり着く!
2日連続更新の2日目です。
昨日の更新分を先に読んでくださいね。
リリカは良い子のはずだったんだよ!本当だよ!
「大変よ!これを見て!」
キャビナがリリカとキャルルに見せたのは異世界のある光景を映し出した写真。
「これはっ!」
「シュリナ様が巨乳になってるわ!」
「前日の写真がこちらよ」
「「どれだけ写真撮っているのよ!」」
二人が文句を言いつつも見ると、シュリナの胸が小さい。いや、いつも通りだ。
「1日で大きくなったってこと?」
「どうして?」
「こ、これ、もしかして?」
キャルルは何かに気付いたようだ。
「この胸の形!私のよ!」
「やっぱりそうですわね」
キャビナはビシッっとキャルルの胸を指差した。
「この前の異次元転移の失敗で、胸のサイズの『概念』的な物だけがどこかに飛んで行ったようですが、どうやら、こういうものは『必要とされる場所』に行くみたいね」
「あれは私のですっ!シュリナ様のものじゃないです!」
「でもね、きっと今のシュリナ様には必要なのよ」
悟ったような言い方をするキャビナ。
「それに、私たちにとっても必要な事だったわ」
「どうして?」
「これを見なさい」
そのレポートに書き込まれていたのは「基準点」のある位置に誘導転移するための魔道具の設計図だ。
「まさか、キャルルちゃんの『胸』を利用して転移するってこと?」
「リリカ、当たりよ!」
「むーう。それで、私の胸が戻るならいいですけど」
すねた感じで言うキャルル。
「そうよ。戻せるわよ。だから、協力してね」
「何をすればいいんです?」
「はい、これ飲んで」
「嫌です」
嫌な予感がして、即座に否定するキャルル。
「ねえ、キャルル。別に痛くもなんともないのよ。これを飲まないと、シュリナ様に会えないのよ」
「お姉さまのあやしい薬なんて、飲みたくないです」
「それなら、私が飲むわ」
カップを奪って、中身を飲むリリカ。
「え?ちょっとリリカ。これはあなたが飲んでも意味が…」
「助かったむぐっ!」
助かったと思ったキャルルがリリカに抱き寄せれ、キスをされる。
「んーっ!んーっ!」
親友(女)と妹の濃厚なキスにくぎ付けになるキャビナ。
「んーっ、(ごくっ)んんっ?!んーっ!!!(ごくごくっ)」
キャルルは抵抗するが、体が思うように動かない。
それどころか口移しされたものを飲み込まずにいられない。
リリカはサキュバスの女王の娘。
キスひとつで相手を思うように出来るのだ。
「ふう。これで全部飲んだわね」
「まさか、口移しをするとは思わなかったわ。でも、ありがとね、リリカ」
「キャビナ、貸し一つよ。これ、私のファーストキスですからね」
「え?」
「ファーストキスのやり直しをする権利ってあると思いません?」
妖しい瞳でキャビナに迫るリリカ。
「そ、そうね。リリカの好きな人って誰?まさかアキラ?あのハンマーオカマ?それとも」
「あ・な・た・よ」
「や、や、や、や」
いやあああああああああああああああああああ
「それで、さっきの薬を飲んだらどうなるのかしら」
キャビナとキャルルが腰を抜かして横たわっている側で、ツヤツヤのリリカが聞く。
「これで、シュリナ様に付いている胸と、キャルルの体が時空間を超えて霊的に接続できる準備が出来たの」
「準備?」
「双方から信号を送って霊的接続を大きくしてから、基準点の位置に対して転移を行うのよ」
「魔道具の完成はどのくらい?」
「設計はできているけど、材料が足りないの。製作期間と合わせてあと20日くらいかしら」
ヴァンパイアらしく完全に復活したキャビナは、さっそく魔道具の材料を取りに行くことにした。
「そうそう、双方からの信号の送り方だけど、『同種の信号』であるといいのよね」
「同種?」
「どうしゅ?」
キャルルはまだ復活していないようだ。
「この映像を覗いて、向こうであったことをこちらで再現するといいのよ。例えば笑ったら笑わせて、痛かったら痛くさせて」
「うう、帰らせてもらいます」
危険を察知して逃げようとするキャルル。
がしっ
「逃がしませんわよ」
リリカがしっかりとキャルルを捕まえる。
「シュリナ様のところに行くため、必要な事です」
「私は行かなくていいからっ!」
「その胸、治らなくていいの?」
「うっ」
「じゃあ、がんばって霊的接続を大きくしておくわ」
ずりずりとリリカに研究室から引きずり出されていくキャルル。
「リリカさんはお姉さまが好きなんでしょう?するなら私よりもお姉さまに」
「大丈夫」
「え?」
「私、あなたも好きになったから。サキュバスはね、貪欲なのよ」
そして悲鳴がフェードアウトしていった。
お読みいただきありがとうございました。
次回は12月20日金曜日18時更新です。




