うっすらわかってた
痛々しい表現が出てきます
ー精神の会議場ー
くらい背景に光るモニターが14つ、光を漏らし青白く濁ったガラスでできた大きな机 ふかふかすぎる椅子が14ある、
その椅子に腰をかけているものは13人
姿は曖昧でぼんやりとしている
顔だと思える位置に番号が書いてある
1人を除き
その1人は太ったおっさんだ
1番と書かれたものがこう言った
1番「お前、俺たちじゃ無かったんだな!俺たちがこのじっさんを見つけた途端人の形になったし!」
と言い目の前にあるモニターに映し出された太った男を指差した
太った男「俺、今まで大谷脂狼として生きていた記憶を忘れてたぜ、俺の記憶が正しければこの中にいる4人は俺の仲間だ」
太った男がそういうと、周りはざわつく
5番「それはねぇよ、山谷音音として生きてきた5年間の記憶がしっっかり俺の中ではあるんだからな、5年前の記憶は無いが」
太った男「俺だってそうだったさ、ずっと俺は山谷音音だと思ってた…けど違った」
太った男がそういうと腰掛けていた椅子が動き出した
太った男を飲み込むように動き出した
太った男「うわっなんだこれ!!」
5番「モニター見てみろよ、本体がお前を元に戻そうと触ったんだ」
モニターには腰巻を顔に被せられた男の腕あたりをチョンっと触る手が写っていた
太った男「なるほどな、お…れは…元にもど…るわけだ…世話んなったな…またどこかで…」
椅子に飲み込まれそうになり少し苦しさを感じる男はゆっくりそう言った
5番「会おうな」
太った男の番号4番
ー外の世界ー
太った男「…っぷふぉぁっ…」
苦しかったのだろう、海に潜って水面に出てきたかのように息を吐き勢いよく吸った
息を吐いた時の勢いで腰巻は男の顔からずり落ちた
太った男「…眩しっ…」
外は雲1つない晴れだ、5年間暗いところにいたものにとってはかなり眩しかった
音音「おっさん、5年間こかで寝てたんだ、ちゃんと風呂はいれよ」
太った男「俺の事はキングウルフって呼んでくれ、5年間世話になったな」
音音「おう、聞きたいことがあるんだけどさ」
臭うのだろう音音は自分の鼻をつまみながらキングウルフに質問をした
キングウルフ「なんだ?好きなだけ聞いてくれ」
音音「俺の中にいた時ってさ、どんな感じだったの…なんか、こうキングウルフとして俺の中にいたのかなって」
キングウルフ「俺は山谷音音だと思ってたぜ、5年間ずっと音音が俺を見つける直前までな」
音音「そうなんだ、質問に答えてくれてありがとうな、他の奴らのところにいってくるわ」
キングウルフ「おうっ俺は一旦銭湯にでもいってくるわ!」
と言い音音は振り向かずに手を振った
next…