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不浄者は凶神になり斜めな成長する  作者: ジャック・レイ・パール
無名
96/112

ごぶりん「いや、おんなのこになっちゃう」2

すいませんでした、試験勉強してました。


 現在のパトラの肉体は透輝の<粘魔生成>を用いて創り出した依代であり、分化した意識でその依代を操作している状態でわざわざ行動するにも動作に逐一体のコマンド操作が必要になっているような状態だ。


 つまり、何かを掴もうとするなら

 距離を視認する、対象を掴める範囲に近づく、腕を伸ばす、掌を開き対象を掴む、これらの動作を意識的に例えるならばパソコンで動作をいちいち入力しているようなものなのだ。

 それが更に複雑で繊細な発声となれば難易度が高く、意思疎通が透輝との繋がりを利用した念話になるのも仕方のないことだろう。


『だから喋ったりするのが面倒なの』

「なるほど理解した(納得したとはいってない)」


 言外に透輝が言いたいことは伝わっているのでパトラは憮然とした透輝に苦笑を見せつつもどうしたらこの話題から別のことを考えてくれるだろうかと思案する。


「まあ、そのことはまた今度ですかね」

『いいの?』


 透輝の顔を伺うようにパトラは首を傾けた。透輝はパトラに負担になるようなことをわざわざさせようとは思っていない、あくまでも許容範囲ないでだが二人でいるときは意思疎通は念話でも構わないだろうと。

 もっとも町や村といった場所では怪しまれるのを避けるようにはしないとイケないのだが……。



「よかないけど、今は二人だけだし……人がいるところに行ったら喋るようにしてくれよ?じゃないと俺はパトラを見ながら独り言を喋るヤベー奴になってしまいまする。」

『それはそれで』

「よくないよ?」


 真顔になる透輝を見たパトラだったが、パトラも冗談だったのだろう本当に大丈夫だろうなと表情に出ている透輝に向かって笑顔を見せる。

 それがまた透輝の不安を煽るのだが……。

 

「ま、その辺はその時に考えるとして……今は『小凶神』としての勘を信じていってみるとしますか」

『どこに?』

「ここから二時の方角……かな」


 どこか困った様に透輝は瘴気を感じる方角を見据えた。


(反応がなーそこまで大きくもないんだよなあ)


 堕ちた勇者がいた死都と比べれば透輝が消し飛ばした村の瘴気も今から目指す方角の瘴気の気配も比べ物にならない。

 しかし、死都の瘴気は濃密すぎて吸収しようとすれば水中でカラのペットボトルに水がながれこむかのように透輝に急激に流れ込み最終的には許容範囲を越えて破裂してしまう。


(あせ)らなくてもいいんだよ、私達にはそれだけの時間はあるはずだし私達二人きりの時間も思い出に残したいから』


 透輝の考えを読み、慈しむようなパトラの視線に透輝は気恥ずかしくなりプイとパトラから顔を隠すとクスクスとパトラは笑った。


 少なくともこの時間は透輝とパトラ、二人の時間だった。


『あ、お尻触っていい?』

「雰囲気ィ!」



 二人の時間だった──。


 時間をかけてたっぷりと揉みほぐされた自身のケツをさすりながら透輝は辺りを見回した。



「そういえば、セツのことを綺麗サッパリ忘れていたんだが……どこいったんだ?」


 普通であれば忘れねえだろ……と言いたいところであろうが透輝にとっては巨大ムカデであるセツのことなど出来れば記憶の片隅に置いてできるだけ思い出したくもないものなのだ。


『この場所に来て私が透輝を()()()()間に出かけたよ?』

「……移動の足だったからなーどうしよ」


 いればいるで不気味なものだが、いないといないで不自由なものとして扱われる。

 透輝としてはセツを嫌っているわけではないのだが巨大なムカデが身近にいるということが精神的にくるのだ、そのことさえ除けば鋭利なフォルムをした甲殻に鋭い牙などもあってカッコイイとすら思っている。

 このことについてテレビで見るのと実際に見るのとでは違うとはこうゆうことか、と透輝は思っていたりする。


 そう思っていると耳障りな音の微かな地鳴りが響いてきた。


『すごい!いいタイミングだねえ、都合のいい小説みたいな展開だね』

「それを言うなら噂をすれば~ってやつだと……」


 既にセツは視認できるまでの距離まで来ていた。

 透輝からすればゆっくりできる時間まで計算していたんじゃないかと思うレベルだ。


『(私が連絡してたんだけどネ)』


 心の中でペロリと舌をだすパトラだった。


「って……なんだアレ?セツがなんか(くわ)えてる」


 薄汚い緑色をしているナニかを巨大ムカデであるセツは加えながら透輝とパトラのもとに騒々しい音を立ててやってきた。そして透輝の前までやってくるとペッと咥えていたそれを離して地面に転がした。


「……玉も竿も小せえな(けなしていくスタイル)」

『ゴブリンだね、珍しいみたい?』


 セツが咥えてきたのはビクッビクッと手足を痙攣させ淀んだ瞳にだらりとよだれを垂らし腰ミノなども一切ない全裸の状態でいる醜いゴブリンだった。ちなみに透輝のセリフはどこを見ていった言葉なのかは明言しない。


「しかし、なんでこんな汚ったないものを?」

『帰巣本能かな、捉えた獲物を住処で捕食するみたいな……麻痺毒で動けないようにもしてあるみたいだし』


 腕を組みながら気味の悪いゴブリンに蔑んだ表情をしつつも不思議がっていた透輝の疑問にパトラがこたえた。


「まあ、なんだ丁度いい前から気になってた技の練習にはいいだろうな……雄♂の身体だし」


 透輝が実験したかった技、それは『不浄魔法』<オンナノコになっちゃう>。ふざけた技名にふざけた効果を持っているものだが非常にどんなものなのかが透輝は気になっていた。実験したかったがいきなり人間で試すには気が引ける、そこでセツが捕まえてきたゴブリンはそういった面からいっても理想だった。


『あ、<オンナノコになっちゃう>?』

「そうだよ(肯定)、ここでどんなものか試しておきたい。……セツ、コイツを借りてもいいかなぁ?」


 セツに言葉が通じるものなのかはわからなかったが一応の許可を透輝はセツに求めた。

 セツはその無機質な瞳を透輝に向けたかと思うと数度その首を上下に揺らした。


『いいって、よかったねトウキ?こうしてみるとセツの唾液で麻痺状態でいるのも都合がいいね』

「まったくだ」


 透輝はゴブリンに近づき、そして不浄魔法を起動させると手を掲げてそれを発動させた!


「『不浄魔法』<オンナノコになっちゃう>!!」



 <オンナノコになっちゃう>を発動した時、透輝の掌からクッソ汚い生理的嫌悪感を催すようなオーラが出たかとおもうと、そのオーラはゴブリンを包み込み消えた。


──瞬間


「イ、イヤァ!?オ、オンナノコニナッチャウ!」




ジャックのヤル気までの工程

NTR小説でSAN値0-淫夢でSAN値概念を破壊ー暫くの安定ーNTR小説の胸糞が再燃ー小説作成にぶつける

となっております。

あープロットとかどうすればできるんでしょうね分らんわー

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