湖の誕生秘話
なんかもう……すいません
「素晴らしい光景だ……」
『へえ……』
何言ってるのかわかんないとパトラは透輝のことを見たが透輝は破壊跡をウットリと眺めており、その様子はまるで積年の願いを成就したかのようだった。
「厨二病だの現実が見えてないだの言われてきたが……ついに全国の青少年の願いとすることができたのだ。」
透輝は誰もいもしないというのに喝采を求めるかのように手を掲げる。
「フハハハハ、まさに!?ひゃんッ!?……パトラ?」
『……』
パトラは透輝の後ろからコッソリと近づき尻を触っていた、むくれた表情のパトラは透輝に構ってもらえなかったのが不満だったようだ。
そこで無防備だった透輝の尻を両手で鷲掴みしたのである。
「あ~やめろお前、どこ触ってんでぃ!?男の尻♂とか揉むものじゃないだろ!?」
『でも、トウキは夜に私の揉むもん』
「いや、それはって揉むな揉むな……」
幼児退行したようなパトラにどうすれば自分の尻から離れてくれるか、マヌケだったが、だんだんとパトラが透輝の尻を揉みながら満足気になっているようで新たな性癖を獲得される前にやめさせたかった。
結局それは無駄に終わり、パトラは暇になると透輝の尻を触ってくるようになってしまい透輝は後に『美少女エルフにケツ揉んでもらえるのなら役得なのか?』と斜めに考え出すようになる。
「ああ^~何も減って無いのに著しく何かが減った気がする」
『不思議だねえ、なんでだろ?』
「うん、いい加減に尻を揉むのをやめようね」
何とかパトラから尻を離すことに成功した後は小高い丘から降りて跡形もなくなった廃村跡地でまた透輝はケツをパトラに揉まれていたが無理矢理やめさせる。
『む~』と口をすぼめたパトラに苦笑しつつも透輝は<凶神化>していたわけでもないのにここまでの威力を発揮した<粘魔生成>に付与した<自爆>の使い勝手の良さに(あと厨二病を満たしてくれること)満足感を覚えた。
爆心地は綺麗な円形を形どり透輝は自身がそれをなしたことに年甲斐もなく興奮した。具体的には17歳未満で18禁エリアに初めて立ち寄ったみたいな充実感と興奮具合だった。
ちなみにそんなことしてはいけない(戒め)
「しっかしまー綺麗に殺風景になりましたなあ」
『私もビックリ』
そのまま外円を周ったときに歩みを止めた透輝ふと、透輝はあることを思いついた。
『ん、トウキ?』
「ああ、悪いちょっと思いついたことがあってな」
透輝は爆心地の中心、一番深く抉られた場所に視線を向けスキルを発動させて自身が思い描いた光景を実現させる。
「<トイレ設置>」
大地が抉れた爆心地の中央に清潔感溢れる白色の塔が『PON!』と出現した。透輝が召喚(笑)したのは男性お馴染みの『小便器』だ。
『トウキなにあれ?<トイレ設置>だったけどあんなの今までなかったよ?』
「ありゃ男用なんでな、形状がちがう」
『そう、でもなんで<トイレ設置>をしたの?』
コテンと首を傾けるパトラにどう説明すればいいかなあと透輝は頬をポリポリと掻いた。
「ンとな?広大で何もない殺風景な場所に特徴的なモノがあるってのがなんか……こう芸術的かな~って」
例えるならば広大な砂漠にある小さなオアシスだろうか、小さな泉にヤシの木が幾つかといったような風景が近いかもしれない。もしくは枯山水だろうか?
『よくわかんないけど?』
「安心しろ、俺も正直言ってわかってないし芸術はな素人にはわからないことなんだよ、うん」
腕を組んで自身を納得させるかのように頷く透輝にパトラは自分でやったのではないかとというもっともな疑問をもったが透輝に説明する気がないようだったので諦めるしかなかった。
「ちなみにアレの排水は<三重之穢>に流れずそのまま垂れ流しにするつもりだ、現時点でも水は流れてるから……そのうちこの穴は湖になるって寸法だな」
『……よくわかんないなあ』
「湖が好きだから湖を作ろうとしてる」
『わかりやすい!』
それから数十年後、そこは豊かな自然をもつ湖となり人が住み着く
更に数十年後、ある調査団が湖の水源を調べた時、水源がトイレの水だということを知り調査団は上司にその湖の水源について現実逃避もこめて虚偽報告をするのだった。
先日、エロ小説の煽り分が「もう我慢できない来て」だったんですけど課長が大股開きしてるのしか想像できなくて「ああ、もう俺は駄目かもしれない」と思いました。
年末年始は出来れば投稿したいですね(希望論)




